水田転換畑におけるプラウ耕体系による子実用トウモロコシ生産

タイトル 水田転換畑におけるプラウ耕体系による子実用トウモロコシ生産
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター
研究課題名
研究期間 2014~2017
研究担当者 篠遠善哉
松波寿典
冠秀昭
大谷隆二
丸山幸夫
発行年度 2018
要約 水田転換畑における子実用トウモロコシの栽培では、プラウ耕体系を導入することで慣行法のロータリ耕体系より高速作業が可能である。プラウ耕体系で栽培した子実用トウモロコシの生育、子実収量、飼料品質はロータリ耕体系と同等である。
キーワード 子実用トウモロコシ、プラウ耕、水田転換畑、子実収量
背景・ねらい 水田の有効・高度活用のため、新たな転作作物として栽培管理作業の少ない子実用トウモロコシが注目されている。子実用トウモロコシは国産濃厚飼料としても期待されており、生産現場への導入・普及には高速・省力化を図ることが求められている。これまで水田転換畑での耕起体系はロータリ耕体系が慣行法であったが、プラウ耕体系を導入することで高速化が可能である。
そこで、本研究では水田転換畑において慣行耕起法であるロータリ耕体系と比較して、プラウ耕体系で栽培した子実用トウモロコシの生育および子実収量を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 慣行耕起法であるロータリ耕体系は時速2kmの作業速度に対して、プラウ耕体系は耕起作業にチゼルプラウ、播種床造成にパワーハロー、播種に真空播種機を用いて時速2~7kmでの作業が可能である(図1)。耕起、播種床造成、播種までの作業時間はロータリ耕体系よりプラウ耕体系で59%短い(図1)。
  2. ロータリ耕体系とプラウ耕体系間の比較では、砕土率および苗立ち数、苗立ち率は同等である(表1)。降雨2日後のロータリ耕体系とプラウ耕体系の土壌水ポテンシャルは同等である(表1)。
  3. プラウ耕体系で栽培したトウモロコシの絹糸抽出期の生育および子実収量はロータリ耕体系と同等である(表2、表3)。
  4. ロータリ耕体系と比較して、プラウ耕体系は土壌深さ10cmの土壌硬度が高く、株支持力が向上するためトウモロコシの倒伏が少ない傾向である(表3)。
  5. プラウ耕体系で栽培したトウモロコシの飼料品質はロータリ耕体系と比較してデンプン含量は同等、粗タンパク質含量はやや低いが(表3)、アメリカから輸入されるトウモロコシ子実の粗タンパク質含量の3カ年平均(2014~2016年)8.4%と同等である。
成果の活用面・留意点
  1. 本成果は、黒ボク土(盛岡)と細粒質グライ土(花巻)において、水稲後の転換畑で実施した。花巻の圃場には暗渠が施工されており、排水対策として額縁明渠、サブソイラを施工した。
  2. 花巻において耕深15cmのプラウ耕体系では排水性の向上が認められなかった。水稲後の転換畑では額縁暗渠やサブソイラ等の営農排水対策を実施することが望ましい。 
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010029751
カテゴリ 栽培技術 省力化 水田 水稲 とうもろこし 排水性 播種

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