ホウレンソウの機能性表示食品届出

タイトル ホウレンソウの機能性表示食品届出
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門
研究課題名
研究期間 2016~2018
研究担当者 石川祐子
山本(前田)万里
尾形和磨
鹿野弘
山村真弓
発行年度 2018
要約 ルテインを機能性関与成分とする宮城県産寒締め栽培ホウレンソウ(商品名)「野菜でルテイン ちぢみほうれんそう」について、「光による刺激から目を保護するとされる網膜(黄斑部)の色素を増加させる」ことを訴求した機能性表示食品(生鮮品)の届出を行い、上市する。
キーワード 機能性表示食品届出、ホウレンソウ、寒締め栽培、ルテイン
背景・ねらい 2015年4月より機能性表示食品制度が施行され、生鮮農産物においても機能性を表示することが認められている。そこで、本制度を利用し、近年問題化している園芸農家(ホウレンソウ栽培)における、販売単価低迷や資材費高騰による所得の減少と生産者の高齢化による生産面積の減少への対応として、さらなる高品質化、付加価値化により差別化を図る。
本研究では、ルテインを機能性関与成分とする機能性表示届出を行うため、宮城県と協力して品種の選定から含有量の安定化のための栽培技術の確立を行うとともに、機能性の科学的根拠として過去に報告された研究論文を検索、評価する研究レビュー(SR)を用い、機能性表示食品の届出を行う。
成果の内容・特徴
  1. ルテインを機能性関与成分とするホウレンソウのSR(図1)に基づき、「本品にはルテインが含まれています。ルテインは、光による刺激から目を保護するとされる網膜(黄斑部)色素を増加させることが報告されています。」の機能性表示が可能である。なお、本SRは、農研機構のウエブサイト(発表論文等1)において公開されている。
  2. 上記SRにおいて、群間差が認められ「効果あり」とした文献より、ルテインとしての1日当たりの摂取目安量は10mg以上と想定される。なお、宮城県産寒締め(ちぢみ)ホウレンソウは、初冬期に露地もしくは無加温ハウスにおいて、開帳性品種を用いて低温に遭遇させて生産する。機能性表示ホウレンソウについては品種を規定し、宮城県の寒締めホウレンソウの栽培基準・出荷規格に合わせて栽培することにより、ルテインを安定的に高含有することができる(発表論文等2、3)。ルテイン含量が基準値を下回る場合は出荷しないことで規格外製品の流通を防止する。機能性表示ホウレンソウの栽培状況を図2に示す。
  3. 機能性表示(図3)を行うことにより、先に行った機能性表示ホウレンソウに関するアンケートの結果等から、販売単価として10~20%の上乗せが見込める。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:ホウレンソウ生産者、JA、ホウレンソウ加工事業者、地域公設試、普及指導機関
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:本年度については、宮城県内の農業生産法人(2ha)において導入を行うが、寒締めホウレンソウの生産が可能な地域であれば、適切な品種の選択、栽培管理を行い、ルテイン含有量のバラツキ等を明らかにするとともに、表示しようとする機能性に関する説明資料として上記SRを利用し、機能性表示の届出をすることができる。
  3. 一般に流通しているホウレンソウ(100g中ルテイン含量4.5mg程度)を対象とする場合には、200~270g相当が目安となるが、ルテイン含量には品種や栽培方法等によりかなりの幅があることから、機能性表示を検討する際には、「農林水産物の機能性表示に向けた技術的対応について」(農林水産技術会議)http://www.affrc.maff.go.jp/kinousei/gijyututekitaio.htm等を参照し、適切な表示に取り組む必要がある。
  4. ホウレンソウのルテイン含量の調理加工による変動については、2018年度研究成果情報「ルテイン含量の保持とシュウ酸除去のバランスを考慮したホウレンソウのゆで調理法」において詳細に記載されているので、加熱調理野菜として届出を行う際に参考にされたい。
  5. その他:届出を希望する者は、農研機構のウエブサイト上に掲載されているホウレンソウ(機能性関与成分ルテイン)のSRを無料で利用することができる。届出に必要なファイルについての問い合わせも受け付けている。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010029708
カテゴリ 加工 機能性 栽培技術 出荷調整 品種 ほうれんそう

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