中山間の6次産業化事業体とローカルネットスーパーが連携する販路開拓方策

タイトル 中山間の6次産業化事業体とローカルネットスーパーが連携する販路開拓方策
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 西日本農業研究センター
研究課題名
研究期間 2016~2018
研究担当者 大室健治
発行年度 2018
要約 中山間地域の6次産業化事業体と地方都市に拠点を置くスーパーマーケットが運営するネットスーパーが連携することにより、販路開拓を実現する方策である。中山間地域の6次産業化事業体にとっては、新商品の開発や新規顧客の獲得ができるなど売上向上に有効である。
キーワード 中山間地域、6次産業化、ローカルネットスーパー、販路開拓、新商品開発
背景・ねらい 中山間地域で6次産業化を実施する事業体(以下、中山間6次化事業体)では、新商品を開発したものの売上が伸び悩むといった課題を抱える場合が多いため、売上向上のための販路開拓方策が求められている。他方、地方都市に拠点を置くスーパーマーケットでは、来店が困難な顧客のためにネットスーパー(以下、ローカルネットスーパー)を開設して販売点数を増加させようとしているが、全国系列ネットスーパー等との差別化が課題となっている。
そこで本研究では、地域性を活かした新商品開発に取り組む中山間6次化事業体と、地方都市部に一定数の会員顧客を有するローカルネットスーパーが連携する販路開拓方策を構築し、その効果を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 中山間6次化事業体とローカルネットスーパーが連携する販路開拓方策の適用により、中山間6次化事業体にとっては地方都市部に住む顧客への販路を開拓できる(表1)。また、ローカルネットスーパーにとっては、他店との差別化を図るための品揃えができる。
  2. 販路開拓方策を実施する流れは、マッチング、商材(販売するアイテム)等の協議と試作品づくり、最終商品形態と価格の決定、試験販売開始となる(図1)。マッチング後は、商材、包装(顧客の手元に届く商品の外装)、搬送(質を落とさないルートと保存法)の3つを中心に複数回の協議を重ねる。新商品開発が必要となった場合は、中山間6次化事業体はローカルネットスーパーからの要望を反映させた試作品づくりを開始し、試作品の完成後に協議を行って最終商品形態と価格の決定を行う。
  3. ローカルネットスーパーとの連携により、中山間6次化事業体が開発した新商品のインターネットでの試験販売が速やかに実施できる(図2)。
  4. 新商品の価格が他の類似商品よりも相対的に高価になった場合でも、地方都市部に住む会員顧客を持つローカルネットスーパーの販売では早期に一定の販売点数を見込むことができる(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:中山間地域で6次産業化に取り組む生産者、地方都市でネットスーパーを開設する食料品販売業者、普及指導機関
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:全国の六次産業化・地産地消法に基づく事業計画が認定されている2,393件のうち(2018年11月30日現在)、「加工・直売」の事業に取り組んでいる約1600件(68.2%)のなかで中山間地域に位置する事業体
  3. その他:この販路開拓方策で取り扱いやすい商材は、他店では取り扱いがないもの、貯蔵性が高いもの等である。また、消費者からの商品への問い合わせやクレームが生じた際に、ローカルネットスーパーだけでは対応が困難な場合は中山間6次化事業体にも対応を求められることがある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010029656
カテゴリ 加工 中山間地域

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