スパゲティの品質表現用語体系の構築

タイトル スパゲティの品質表現用語体系の構築
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門
研究課題名
研究期間 2012~2018
研究担当者 早川文代
風見由香利
入江謙太朗
前田竜郎
吉田充
発行年度 2018
要約 スパゲティの品質表現を収集、整理した35語を用語体系として整備する。定義と参照品の付与により、これらは「共通言語」として使用できる。官能評価の精度や再現性が向上し、コミュニケーションツールとしての利用によりパスタの品質情報の共有化が可能になる。
キーワード 官能評価、スパゲティ、テクスチャー、フレーバー、用語
背景・ねらい ロングパスタの品質は、「つやがある」「歯応え」「弾力」「小麦本来の味」等、様々に表現され評価されている。しかし、このような表現は正確に定義されないまま使われることが多く、官能評価の信頼性や精度の低下を招くとともに部署や組織の異なる担当者間でのコミュニケーションギャップの一因ともなっている。コーヒーやワインのように、官能評価の用語体系が整備されていれば、さまざまな混乱が回避できる。
そこで本研究では、ロングパスタ中のスパゲティ製品(乾麺タイプ)の品質表現の用語体系構築のために、広く国内外の製品を対象とし、官能評価によって用語を収集、整理して、用語集を作成する。また、各用語には定義や参照品を付し、個人、部署、組織による用語認識の差異を縮小することを目指す。
成果の内容・特徴
    1. 収集、整理、集約して得られたスパゲッティの品質表現の用語は35語で、内訳は、外観5語、風味11語、食感19語である(図1)。
    2. 外観表現は色の表現とその他、風味表現はにおいの質、食感表現は口に入れてから飲み込むまでの過程での知覚順に分類され、それらをホイール状に配置することにより、「スパゲッティのキャラクターホイール」として表現される(図2)。
    3. 35語のうち、おおよそ1割以下の製品にしか感じられないような特殊用語は9語あり(図1、2の★印)、これらは、必要に応じて使用を検討することが望ましい。
    4. 各用語は、内容を明確にするために「言葉」と「物」とで説明されている。すなわち、文章による定義、フルスケール(100%)に対する強度の目安を付した参照品が設定されている(図3)。これは官能評価パネルの訓練にも利用できる。
    5. 各用語には、評価するときの食べ方等も設定されているので、用語を官能評価項目としてそのまま利用することが可能である。
    6. 用語の抽出や集約においては、パスタの専門家の意見を取り入れた上で、平易な表現を使用しているので、パスタの製造における精密な品質評価にも、流通や販売における品質情報共有のためのコミュニケーションツールにも利用できる。
    7. 本成果を利用することにより、官能評価の再現性が向上するため、スパゲッティの品質評価を行うことができる。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:パスタ製造業者、製粉業者、パスタ流通業者、その他食品製造業者
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:全国(参考H29国内流通量約25万トン)
  3. フィッフィットチーネ等の麺線の形状の異なるロングパスタ、生パスタ等に利用する際は、用語の削除あるいは追加、尺度の縮小・拡張によって展開することが可能である
  4. 本成果の利用促進のため農研機構HPにおいて公開する。
カテゴリ 小麦 ワイン

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