アントシアニン含量の高いパウダー向け紫肉カンショ新品種「むらさきほまれ」

タイトル アントシアニン含量の高いパウダー向け紫肉カンショ新品種「むらさきほまれ」
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究課題名
研究期間 2002~2012
研究担当者 境哲文
境垣内岳雄
甲斐由美
小林晃
末松恵祐
吉永優
片山健二
高畑康浩
中澤芳則
熊谷亨
岡田吉弘
市瀬克也
沖智之
発行年度 2017
要約 カンショ「むらさきほまれ」は、塊根にアントシアニンを含有する紫肉カンショ品種である。普及対象地域の沖縄において、「むらさきほまれ」は主要紅イモ品種「ちゅら恋紅」よりアントシアニン含量が高く、パウダーの紫色が濃い。
キーワード 紫カンショ、アントシアニン、パウダー、沖縄
背景・ねらい 紫肉カンショのうち、アントシアニン含量が高いものはペースト、パウダーなどの一次加工品を経て商品となる。沖縄県産の紫肉カンショは特に「紅イモ」と称され、そのペーストを用いた菓子は沖縄県内外で人気を博している。パウダーは加工品への添加が容易であることから多様な商品開発を可能とするだけでなく、輸送や保管にかかる経費が安いため、県外への販売力強化にも繋がる。「ちゅら恋紅」など既存の「紅イモ」品種はアントシアニン含量が総じて低いため、沖縄ではパウダー製造に適する高アントシアニンカンショ品種に対する実需者の要望が高い。
成果の内容・特徴
  1. 「むらさきほまれ」は、いもの外観が良く高アントシアニンの「九系98160-1」を母、高アントシアニンでいもの外観が良い「ムラサキマサリ」を父とする交配集団から選抜した品種である。
  2. 育成地(宮崎県都城市)において、「むらさきほまれ」は「アヤムラサキ」と同程度の上いも重が得られ、アントシアニン色価は「アヤムラサキ」の約2倍である(表1)。
  3. 沖縄(沖縄県糸満市)において、「むらさきほまれ」は「ちゅら恋紅」よりも上いも重が小さいが、アントシアニン含量は「ちゅら恋紅」の約4倍である(表1)。
  4. 「むらさきほまれ」は「ちゅら恋紅」よりも塊根ならびにパウダーの紫色が濃い(図1)。
  5. 実需者によるパウダーを添加した加工品(サーターアンダギー)の評価は、「むらさきほまれ」のパウダーの方が「ちゅら恋紅」より高い(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 「ちゅら恋紅」とは異なる色調のパウダー用紫カンショ品種として、沖縄県での活用が見込まれる(当面の普及見込面積10ha)。
  2. 「むらさきほまれ」は、つる割病ならびに立枯病に弱いため、これらの発生地域では健全な種いもの確保、土壌および苗消毒などを組み合わせた適切な防除に努める。
  3. 沖縄での栽培では、干ばつ時の潅水やゾウムシの化学薬剤による防除などの基本管理を励行する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010029538
カテゴリ 加工 かんしょ 新品種 立枯病 品種 防除 薬剤 輸送

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