高糖度で食味が優れる、紫肉カンショ新品種「ふくむらさき」

タイトル 高糖度で食味が優れる、紫肉カンショ新品種「ふくむらさき」
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究課題名
研究期間 2004~2017
研究担当者 甲斐由美
小林晃
境垣内岳雄
末松恵祐
吉永優
高畑康浩
境哲文
片山健二
藤田敏郎
発行年度 2017
要約 カンショ「ふくむらさき」は塊根にアントシアニンを含む紫肉色の品種である。「パープルスイートロード」より蒸しいもの糖度が高く、肉質は中~やや粘質でしっとりとした食感を持ち、蒸しいもや焼きいもの食味が優れる。
キーワード カンショ、アントシアニン、紫いも、高糖度、良食味
背景・ねらい 塊根にアントシアニンを含み紫の肉色を示すカンショは、沖縄県や鹿児島県の島しょ部では古くから親しまれ、食用とされてきたが、その他の地域では食用としての歴史は浅い。色素原料用の「アヤムラサキ」や焼酎原料用の「ムラサキマサリ」は、原料としての特性は優れるが食味が劣り、蒸しいもや焼きいもとして食べるには不向きである。現在、沖縄県を除く地域で食用として最も普及しているのは「パープルスイートロード」であるが、黄肉色のカンショに比べると甘味が不足していることから、食味の良い紫肉色のカンショに対する要望が高まっている。そこで、育成地では、糖度が高く食味の優れる紫肉色品種の育成を進めてきた。
成果の内容・特徴
  1. 「ふくむらさき」は、高糖度で食味の優れる「九系255」を母、食用アントシアニン品種の「パープルスイートロード」を父とする交配集団から選抜した品種である。
  2. 「高系14号」および「パープルスイートロード」と比べて上いも1個重が軽く、上いも収量は劣るが、蒸しいものBrixが高く、食味が優れる(表1)。
  3. 萌芽性は"中"、貯蔵性は"やや易"であり、アントシアニン色価は「パープルスイートロード」を上回る(表2、図1)。
  4. 焼きいもの食味官能評価では、「パープルスイートロード」と比べて肉質はやや粘質で、食感および甘さが「パープルスイートロード」より優れており、総合評価が優れる(図2)。
  5. サツマイモネコブセンチュウ抵抗性は"中"、ミナミネグサレセンチュウ抵抗性は"やや強"である(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 茨城県において焼きいも用として生産される見込みである。
  2. 上いも1個重が軽いため、早掘りを避け、充分な生育期間を確保するよう努める。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010029537
カテゴリ かんしょ 新品種 抵抗性 品種 良食味

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