スイカのトンネル栽培におけるつる引き用農作業イス

タイトル スイカのトンネル栽培におけるつる引き用農作業イス
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 農業技術革新工学研究センター
研究課題名
研究期間 2015~2017
研究担当者 菊池豊
田中宏明
中西由美花
難波唱子
吉田厚美
手島司
皆川啓子
積栄
岡田俊輔
松本将大
原田泰弘
田中正浩
紺屋秀之
山﨑裕文
発行年度 2017
要約 臀部へ確実に固定できるサドル形をした小型・軽量な農作業イスは、正座時の足首等にかかる圧力を減らすことで身体負担を軽減できる。高さ1m程度のスイカのトンネル内でのつる引き作業に使用できる。
キーワード スイカ、つる引き、身体負担、農作業イス
背景・ねらい 担い手不足や高齢化等に対応するため、身体負担が少なく安全で簡単な農作業体系が必要とされている。鳥取県内のスイカのトンネル栽培のつる引き作業(つるの先端位置を揃える作業、図1)は、高さ1m、幅2mのトンネル内で正座や片膝立て姿勢のまま3ヶ月間行う必要があり、足、膝、腰などの疲労や痛みなど農家からの改善要望が出されている。腰掛け用の市販イスや従来の農作業イスは座面高さが高すぎるため正座では使用が困難であり、また、移動しながらイスを手で持って運ぶ煩わしさがある。さらに、車輪付きイスはマルチフィルムを損傷する恐れがある。そこで、トンネル内作業に適した農作業イスを開発して、足、膝等にかかる負担を軽減するとともに快適性の向上を図る。
成果の内容・特徴
  1. 開発した農作業イス(以下、開発イス)は、支持部、スペーサ、装着部から構成されている(図2)。一般的な農作業イスでは困難な正座や片膝立て姿勢でも使用可能で、マルチフィルム上でも使用可能である。
  2. 作業中に体幹を直立させたり深く前屈させた時に体を支持したり、正座時に両脛(すね)の内側にイスが収まる必要があることから、支持部の形状は上面がサドル形(長さ21cm、幅20cm)、下面が舟形(長さ20cm、幅10cm)とする。座面は前半が15 ゜前傾し、後半は水平である。支持部の高さは10cmで、スペーサ(高さ2cm)の取付け個数でイス全高を調節可能である。材質は軽量な発泡素材(質量94g)である。
  3. 作業中にイスのずれが少ない、移動時には支持部を手で保持する必要がないことが有効であることから、装着部は伸縮性のある布製で使用者の腰から臀部(でんぶ)までを覆い、バンドで腰と太もも付け根へ取り付ける。臀部下側に面テープで支持部を着脱できるようになっている。
  4. 正座時の足首下の圧力分布は、開発イス有・無ともに接地面積はほとんど同じであるが、開発イス有の方は全体的に圧力の高い面積が小さく、足首付近にかかる圧力が低減されている(図3)。
  5. 被験者男女12名(年齢45±13歳、身長168±9cm、体重64±13kg)による模擬作業後における負担感の主観評価の平均(5段階(1[感じない]-2-3[ややきつい]-4-5[非常にきつい]))は、全ての部位で開発イス有の方が少なかった(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:スイカのつる引き作業を行う農家、正座姿勢を伴った作業を行う農家
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:鳥取県内・150個/5年
  3. その他:2018年度より市販化(試行)予定。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010029490
カテゴリ 市販化 すいか

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