高品質マガキの美味しさ評価基準の作成

タイトル 高品質マガキの美味しさ評価基準の作成
担当機関 (国研)水産研究・教育機構 中央水産研究所
研究課題名
研究期間 2013~2017
研究担当者 村田裕子
東畑顕
堀井豊充
三輪竜一
発行年度 2017
要約 カキ(マガキ)の味はその産地の環境や養殖方法によって異なり、その特徴が商品価値に大きく影響する。一方、カキの美味しさは、官能評価に頼られている。宮城県の高品質カキの商品価値を高め、市場での差別化を図るためには、カキの美味しさを科学的な指標で客観的に表すことが必要である。そこで、おいしいカキの美味しさ(品質)評価基準を作成した。
背景・ねらい 宮城県のカキ養殖業の復興のためには、市場競争力強化が必要である。これには、高品質のブランドカキの生産が有効であり、現在、あたまっこカキとあまころ牡蠣の2つのブランドカキが開発され、生産者への技術移転が進められている。宮城県の高品質カキの商品価値を高め、市場での差別化を図るためには、カキの美味しさを科学的な指標で客観的に表すことが必要である。そこで、カキの美味しさ評価基準を作成した。
成果の内容・特徴
  1. 各地の31の銘柄カキを入手し、遊離アミノ酸とグリコーゲン含量の分析、身入り度指数の算出(図1参照)、官能評価を行った。官能評価項目のうち、甘味と濃厚な味をそれぞれ目的変数としたときにどの分析データが説明変数となるかを判別分析(JMP(SAS Institute Japan(株))で調べた。
  2. 判別分析の結果、グリコーゲン含量が高いほど「甘い」「濃厚な」カキである可能性が高いことが示された。また、グリコーゲン含量が若干低い場合でも、それぞれ遊離アミノ酸総量およびセリン含量が高ければ「甘い」「濃厚な」カキである可能性が高いことが示された。
  3. 判別分析の結果を基に作成したグリコーゲン含量、遊離アミノ酸総量、セリン含量の3Dマップは、図2のとおりである。図で楕円の領域が、甘味および濃厚感の強いカキのグループであることが示された。
  4. あたまっこカキとあまころ牡蠣のデータは図2に示すとおりで、これらは、甘味および濃厚感の強いカキの領域に位置し、官能評価結果と同様の結果を示した。
  5. 身入り度指数とグリコーゲン含量の2Dマップ上にこれら31銘柄のカキのデータをプロットすると図3に示すとおりである。身入り度指数が高いとグリコーゲン含量も高い傾向がみられた。また、官能評価で濃厚感の強いカキおよびすっきりした味のカキが、それぞれ身入り度指数が高い領域、低い領域に分布していた。このことから、身入り度指数からもおよその濃厚感を把握することができ、現場で簡単に測定、算出できる指標として有効であることが示唆された。
成果の活用面・留意点 本成果を用いて、それぞれのカキの販売用のPR素材を作成し、生産技術移転とともに生産者へ提供する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010029442
カテゴリ あま かき 評価基準

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