インフルエンザウイルスゲノム自動解析ソフトウェア「FluGAS」の開発

タイトル インフルエンザウイルスゲノム自動解析ソフトウェア「FluGAS」の開発
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究部門
研究課題名
研究期間 2015
研究担当者 内田裕子
西藤岳彦
竹前喜洋
常國良太
金平克史
岡岳彦
中村雄一郎
発行年度 2017
要約 次世代シーケンサーで得られたインフルエンザウイルス塩基配列情報を迅速に解析することを目的に開発した本ソフトウェアは、解読したウイルス塩基配列を元に型別及び亜型同定や、遺伝子分節ごとの配列情報ファイル作成を自動的に行う。
キーワード インフルエンザウイルス、型別、亜型同定、自動解析、次世代シーケンサー
背景・ねらい A型インフルエンザウイルスは家畜衛生及び公衆衛生の観点から重要な病原体である。A型では赤血球凝集素が18亜型、ノイラミニダーゼが9亜型に分けられる。H5及びH7亜型のA型インフルエンザウイルスは、2003年以降世界各地の家禽で高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)を引き起こし、世界的な食料の安定供給に影響を及ぼしている。この為、家畜伝染病予防法ではH5及びH7亜型のA型インフルエンザウイルスは、家禽への症状の有無に関係なく、摘発淘汰の対象としており、家禽から分離されるA型インフルエンザウイルスの亜型を正確かつ迅速に決定することは家畜防疫上大変重要である。また、公衆衛生上も、AおよびB型インフルエンザウイルスによる季節性インフルエンザの予防のためのワクチン選定や薬剤耐性ウイルスの解析には、大量のウイルスに関する迅速なゲノム解析が必須である。次世代シーケンサーは迅速なウイルスゲノム解読を可能としたが、その膨大な解読データから正確かつ迅速に型・亜型の同定や、遺伝子分節別塩基配列ファイルの作成を自動的に行うソフトウェアの開発が求められている。
成果の内容・特徴
  1. 次世代シーケンサーによって得られた膨大な配列情報から、インフルエンザウイルスの塩基配列を自動的に抽出して解析する手法を民間企業と共同開発し、特許出願を行った(特願2015-225690)。
  2. この手法を元に開発したソフトウェアをFluGAS (Automatic Influenza Genome Assembly and Subtyping system)と命名し、平成28年から共同研究企業が販売を行っている。
  3. 本ソフトウェアは、次世代シーケンサーによって解読された検体の塩基配列情報からインフルエンザウイルスの各遺伝子分節の塩基配列を自動的に抽出してA/B型別を行い、A型についてはHA遺伝子、NA遺伝子の亜型同定を自動的に行う。
  4. 各遺伝子分節の塩基配列ファイルと公共データベースへの登録ファイルも自動的に作成され、ウイルスゲノム解析の時間が大幅に短縮される(図)。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:地方自治体病性鑑定家畜保健衛生所、地方衛生研究所、民間臨床検査機関ならびに研究機関
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:平成29年度導入件数2件、30年度以降導入予定2件
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010029332
カテゴリ 飼育技術 データベース 薬剤耐性

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