「弾力性」は「地鶏肉らしい食感」を評価できる主要な指標である

タイトル 「弾力性」は「地鶏肉らしい食感」を評価できる主要な指標である
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 畜産研究部門
研究課題名
研究期間 2011~2016
研究担当者 佐々木啓介
本山三知代
田川佳男
赤間京子
林武司
成田卓美
千国幸一
発行年度 2017
要約 鶏肉の食感について、市販のブロイラーおよび地鶏肉を用い、訓練されたパネルによる客観的な評価結果と研究所内一般パネルによる主観的な「地鶏肉らしさ」評価値の関係を調べると、「弾力性」が「地鶏肉らしい食感」において重要な要素である。
キーワード 地鶏肉、食感、やわらかさ、弾力性
背景・ねらい 一般に、食肉の食感に対して消費者は「やわらかさ」を求めていると考えられている。他方、「地鶏肉」に限っては、「やわらかさ」という用語では評価できない独特の「歯ごたえ」が求められると考えられている。しかし、地鶏肉らしい独特の食感を評価できる指標はこれまでに示されていない。そこで本研究は、鶏肉の食感の訓練されたパネルによる客観的な官能評価結果と訓練されていない一般パネルが主観的に評価した「地鶏肉らしさ」との関係から、「地鶏肉らしい食感」において重要な客観的要素を示し、地鶏肉の食感の評価および改良に資する。
成果の内容・特徴
  1. 本成果は、市販のブロイラーおよび地鶏の浅胸筋(むね)、大腿二頭筋(もも)、および烏口上筋(ささみ)を中心温度75°Cとなるまでオーブン加熱し、その後1.5cm×1.0cm×0.5cmの直方体に整形したサンプルを官能評価した結果を用いている。
  2. 客観的な食感評価値を得ることを目的として食感について訓練を受けた16名の専門家パネルに上記のサンプルの「かみ切りにくさ」、「変形しにくさ」、「弾力性」を評価させると、3つ全ての評価項目において鶏種と部位の有意な交互作用が認められ、この3つの食感はサンプル間で異なることがわかる(表1)。
  3. 訓練を受けていない33名の研究所内一般パネルに各自の自由な心証で評価させた主観的な「地鶏肉らしさ」評価値を従属変数とし、専門家パネルが評価した「かみ切りにくさ」、「変形しにくさ」、「弾力性」を説明変数とした部分最小二乗(PLS)回帰を実施すると、「弾力性」の係数が最も高いことがわかる(表2)。
  4. これらの結果から、「地鶏肉らしい食感」には「弾力性」が高い貢献度を示し、重要な要素であると結論づけられる。
成果の活用面・留意点
  1. 本成果は「地鶏肉らしい食感」を評価・改良するための指標として活用できる。
  2. その鶏肉が「実際に地鶏であるかどうか」と一般消費者が「地鶏肉らしい食感」と感じるかどうかについては直接的な関係は無いため注意する。
  3. 「地鶏肉らしい食感」を客観的に評価し数値化するためには、「弾力性」をよく説明する機器分析値を開発する必要がある。
  4. 本成果をより一般化するためには、さらに多くの一般消費者を用いた検証が必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010029274
カテゴリ もも

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