果皮が着色しやすく日持ちが良い早生のリンゴ新品種「紅みのり」(べにみのり)

タイトル 果皮が着色しやすく日持ちが良い早生のリンゴ新品種「紅みのり」(べにみのり)
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 果樹茶業研究部門
研究課題名
研究期間 1981~2016
研究担当者 阿部和幸
副島淳一
別所英男
森谷茂樹
岩波宏
古藤田信博
増田哲男
小森貞男
岡田和馬
吉田義雄
伊藤祐司
土屋七郎
高橋佐栄
羽生田忠敬
加藤秀憲
土師岳
石黒亮
清水拓
樫村芳記
真田哲朗
発行年度 2017
要約 「紅みのり」は果皮が着色しやすく食味良好な早生のリンゴ新品種である。安定して結実良好であり、果実の日持ちが良い。
キーワード リンゴ新品種、着色良好、良食味、早生、結実良好
背景・ねらい 地球温暖化による気候変動はリンゴ栽培にも影響を及ぼしており、特に温暖なリンゴ栽培地域では、気温の高い時期に果実が成熟する「つがる」等の早生品種において果実の着色不良や果肉軟化などの品質低下となって顕著に現れている。そのため、高温条件でも果皮の着色が容易で果実品質が低下しにくい早生の良食味品種を育成する。
成果の内容・特徴
  1. 1981年に果樹研究所(現果樹茶業研究部門)リンゴ研究拠点において、「つがる」に「ガラ」を交雑して得られた実生から選抜した。2009年から2016年までリンゴ第6回系統適応性検定試験に供試してその特性を検討し、2017年2月の同試験成績検討会において新品種候補とした。2017年7月5日に品種登録出願し、2017年10月26日に出願公表された。
  2. 樹勢は中位で、短果枝の着生は多い。開花期は育成地では5月上旬で、「つがる」や「さんさ」とほぼ同時期である。S遺伝子型はS3S5であり、「つがる」などの主要品種とは交雑和合性である。果実の成熟期は8月下旬から9月上旬で、「つがる」より14日程度早い(表1)。
  3. 早期から安定して結実良好であり、「つがる」や「さんさ」より1樹当たり収量及び累積収量が多い(図1)。裂果の発生率は18%前後で、「つがる」や「さんさ」より高い。心かびの発生率は4%前後で、「つがる」と同程度に低い。後期落果の程度は「つがる」と同程度であり「さんさ」より落果しやすい。斑点落葉病に抵抗性である(表1)。
  4. 果実重は300g程度となり、果皮は赤色で着色しやすく、さびの発生は少ない(図2)。肉質は中位で果肉硬度は15~16ポンドとやや硬く、果汁の量は中程度である。糖度は13.6%程度で「つがる」や「さんさ」よりやや低く、酸含量は0.31g/100ml程度で「つがる」と同程度、甘酸適和で食味は良い。果実の日持ち(20°C下での品質保持日数)は12~14日で、「つがる」や「さんさ」より長い(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:リンゴ生産者
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:「つがる」など早生の赤色品種で着色不良や果肉軟化等の品質低下が問題となる地域(富山県、石川県、岐阜県等)を中心に20ha程度の普及が期待される。
  3. その他:苗木販売は2018年秋季より開始予定。本品種では裂果の発生が認められ、発生率が20%を超える場合も観察されている。樹勢は中程度であるが、栽培条件によっては幼木や若木の生育が旺盛になり、裂果の発生を助長するため、適正な樹勢の維持と果実肥培管理を行う。「つがる」と同様に中程度の後期落果が発生するが、落果防止剤の使用により低減可能である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010029244
カテゴリ 栽培条件 新品種 抵抗性 肥培管理 品質保持 品種 良食味 りんご

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