西アフリカ産イネ遺伝資源におけるいもち病抵抗性の変異

タイトル 西アフリカ産イネ遺伝資源におけるいもち病抵抗性の変異
担当機関 (国研)国際農林水産業研究センター
研究課題名
研究期間 2016~2020
研究担当者 福田 善通
柳原 誠司
Odjo Theophile
小出 陽平
Silue Dress
神代 隆
発行年度 2017
要約 西アフリカ産遺伝資源のうち、アジアイネの栽培種 (Oryza sativa L.) は、いもち病に対して広い変異を有し、多くの品種が高い抵抗性を示すが、アフリカイネの栽培種 (O. glaberrima Steud.) は中程度でO. sativaに比べ低い。
キーワード イネ, いもち病, 抵抗性, 遺伝変異, 西アフリカ
背景・ねらい 西アフリカの大規模灌漑水田地帯を中心に、イネ品種のいもち病害が広く報告されてきている。この地域に栽培されてきたアジアイネの栽培種 (O. sativa L. )、およびアフリカイネの栽培種 (O. glaberrima Steud.) やその野生種 (O. barthii A. Chev.) のいもち病抵抗性に関する遺伝的変異を明らかにし、イネにおける抵抗性変異の特徴や問題点を解明し、将来の育種研究に資する。
成果の内容・特徴
  1. 供試した遺伝資源は、アフリカ稲センターで保存されている西アフリカ産アジアイネの栽培種 (O. sativa L.) 114品種・系統、アフリカイネの栽培種 (O. glaberrima Steud.) 45、アフリカイネの野生種 (O. barthii A. Chev.) 5、ならびに27種のいもち病抵抗性の判別品種群、感受性系統「Lijiangxintuanheigu: LTH」および「US-2」、標準品種の日本型品種「日本晴」とインド型品種「Kasalath」の、合計195アクセッションである(表1)。
  2. これら供試材料は61個のSSRマーカーの多型情報により、主に日本型 (A)、インド型 (B) およびO. glaberrimaO. barthii (C) の3つのクラスターグループに分けることができる(表1)。
  3. また、32種の標準判別いもち病菌菌系を用いた抵抗性反応から、低(Ia)、中 (Ib) および高 (II) の3つの抵抗性グループに分類できる(表1)。
  4. 抵抗性グループのIaには、「日本晴」、感受性系統「LTH」、「US-2」および判別菌系に対して抵抗性反応の低い5種の判別品種が含まれるのみである。一方、Ibには、多くの判別品種や、主にクラスターグループCの品種が多く含まれる。また、IIには水稲および陸稲NERICAを中心としたO. sativaが多く含まれる(表1)。
  5. O. glaberrimaはIbグループに偏っており(表1)、O. sativaの水稲や陸稲品種、さらにはO. barthiiに比べ抵抗性は低い傾向を示す(図1)。
成果の活用面・留意点
  1. 本結果は、西アフリカのイネ遺伝資源におけるいもち病抵抗性変異を明らかにし、高い抵抗性のイネ品種の存在を明らかにしている。
  2. O. glaberrimaの遺伝的変異は中程度の抵抗性に偏り、狭いことについては、さらに多くの材料を用いた解析を行い確認していく必要がある。
オリジナルURL https://www.jircas.go.jp/ja/publication/research_results/2017_b01
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010029153
カテゴリ 育種 遺伝資源 いもち病 水田 抵抗性 品種

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