南方さび病に強い飼料用トウモロコシ一代雑種の新親品種「Mi29SRR」

タイトル 南方さび病に強い飼料用トウモロコシ一代雑種の新親品種「Mi29SRR」
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究課題名
研究期間 2007~2014
研究担当者 村木正則
伊東栄作
発行年度 2016
要約 飼料用トウモロコシの親品種「Mi29SRR」(エムアイニジュウキュウエスアールアール)は、九州での早晩性が"中生の早"の自殖系統で、南方さび病抵抗性が強く、採種性に優れる。南方さび病抵抗性の一代雑種(F1)品種の親として利用できる。
キーワード トウモロコシ、自殖系統、中生の早、南方さび病、飼料作物育種
背景・ねらい 飼料用トウモロコシは、九州では温暖な気候を利用して4月上旬から5月中旬にかけて播種する春播きのほか、イタリアンライグラス収穫後の5月中旬から6月中旬に播種する晩播、春播きトウモロコシ収穫後の7月下旬から8月上旬にかけて播種する夏播きが行われている。晩播で利用するトウモロコシの品種は"晩生"、"極晩生"しかなく、作付体系が限られている。そこで、晩播できる早生品種を育成するため、春播き用親品種に南方さび病抵抗性を付与して晩播可能な早生品種の親として利用できる自殖系統を育成する。
成果の内容・特徴
  1. 「Mi29SRR」は「Mi64」の優性の南方さび病抵抗性遺伝子を近傍のDNAマーカーによる選抜と圃場での南方さび病罹病程度によって選抜しながらMD系列(F1を作成するときの組合せ特性が同じ系統群)自殖系統「Mi29」に戻し交配した「Mi29」の同質系統である。
  2. 絹糸抽出期は「Mi29」と同じで、九州での早晩性は"中生の早"である(表1)。
  3. 稈長、着雌穂高、一列粒数、百粒重は「Mi29」と同程度である。粒列数は「Mi29」よりやや少ない(表1)。子実収量は採種性に優れる「Mi29」並、隔離圃場における放任受粉下での採種量は43.6 kg/aで採種性は高い(表1)。
  4. 「Mi29SRR」の南方さび病抵抗性は「Mi29」の"極弱"に対して"強"である(表2)。「Mi47」とのF1組合せ「ゆめちからSRR」は、「Mi29」と「Mi47」のF1組合せ「ゆめちから」より明らかに南方さび病抵抗性が強く、「ゆめちから」に比べて稈長や収量に影響を受けにくい(表3)。「Mi29SRR」を親にして南方さび病抵抗性F1組合せを作出できる。
  5. MF系列との組合せ能力は高い。春播き栽培では、MF系列自殖系統「Mi114」とのF1組合せ「さとみどり」は早生で多収、「Mi29SRR」を片親とする単交雑F1組合せの平均乾物収量は同じ早晩性の普及品種と同程度以上の水準にある(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. 南方さび病抵抗性の飼料用トウモロコシF1品種の親として利用できる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010028896
カテゴリ 育種 イタリアンライグラス 飼料作物 飼料用作物 受粉 抵抗性 抵抗性遺伝子 DNAマーカー とうもろこし 播種 品種

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