「はねうまもち」のもち性遺伝子を判別するDNAマーカーの開発

タイトル 「はねうまもち」のもち性遺伝子を判別するDNAマーカーの開発
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業研究センター
研究課題名
研究期間 2016
研究担当者 青木秀之
池田達哉
大森伸之介
関昌子
長嶺敬
発行年度 2016
要約 「はねうまもち」は「ファイバースノウ」に突然変異処理を行って作出したもち性大麦系統である。DNAマーカー「dCAPS-waxy-Sac II」又は「dCAPS-waxy-Sal I」を使用することで、「はねうまもち」と「ファイバースノウ」および他のもち性大麦品種との判別が可能になる。
キーワード 大麦、DNAマーカー、dCAPSマーカー、「はねうまもち」、もち性
背景・ねらい 近年、良食味で健康機能性素材のβ?-グルカンを多く含むもち性大麦の需要が増加している。「はねうまもち」は栽培性・品質の優れた六条大麦「ファイバースノウ」にアジ化ナトリウム突然処理を行って作出した完全もち性の六条大麦系統であり、「ファイバースノウ」以上の食味評価を持ち、β?-グルカン含量が6.3%と「ファイバースノウ」(4.5%)の約1.4倍あるなど優れた品質特性を持つ。本成果情報では圃場栽培時の「ファイバースノウ」の混入識別や「はねうまもち」のもち性遺伝子の育種選抜に利用できるDNAマーカーを作出する。
成果の内容・特徴
  1. 「はねうまもち」の顆粒結合性澱粉合成酵素I(waxy)遺伝子を解析した結果、翻訳領域の第293番目のグアニン(G)がアデニン(A)に変わる1塩基置換が発生し、推定アミノ酸がグリシン(G)からアスパラギン酸(D)に置換していると考えられる。この変異部位はWAXYタンパク質の水稲や小麦でも保存されているADPグルコース結合領域BOX1内に位置する。
  2. 「はねうまもち」waxy遺伝子の変異部位はdCAPSマーカー「dCAPS-waxy-Sac II」および「dCAPS-waxy-Sal I」で検出可能である(図1、図2)。
  3. 図3に示すとおり「dCAPS-waxy-Sac II」のマーカーでは「ファイバースノウ」や他のもち性大麦品種由来のDNAがSac IIで切断される。また「dCAPS-waxy-Sal I」マーカーでは「はねうまもち」由来のDNAがSal Iで切断される。
  4. 以上の結果から,「dCAPS-waxy-Sac II」および「dCAPS-waxy-Sal I」のマーカーは「はねうまもち」が持つ変異型対立遺伝子を特異的に判別できる
成果の活用面・留意点
  1. 圃場栽培時の「はねうまもち」と「ファイバースノウ」の収穫前の判定が可能となる。
  2. 育種での「はねうまもち」由来のもち性遺伝子の選抜が可能となる。
  3. いずれのマーカーも「はねうまもち」由来のもち性遺伝子がヘテロの状態ではバンドが2重に出現する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010028880
カテゴリ 育種 大麦 機能性 小麦 水稲 DNAマーカー 品種 良食味

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