伊達いわな(全雌三倍体イワナ)の種苗量産技術の安定化とブランド化の取組

タイトル 伊達いわな(全雌三倍体イワナ)の種苗量産技術の安定化とブランド化の取組
担当機関 宮城県水産技術総合センター
研究課題名
研究期間 2014~2016
研究担当者 杉本晃一
発行年度 2016
要約 岩手宮城内陸地震(H20)、東日本大震災(H23)により被害を受けた内陸地域の振興に役立つ新たな養殖品種として、平成23年から全雌三倍体イワナの種苗の量産技術開発とブランド化の推進を行った。温度処理に供する卵の質の向上と処理手法の改良により、従来よりも効率的に発眼卵を生産できた。平成27年1月に宮城県と伊達いわな振興協議会代表者が出願者となり、商標「伊達いわな」が登録された。
背景・ねらい 平成20年の岩手宮城内陸地震、平成23年の東日本大震災により本県の内水面養殖業が直接被害や風評被害の影響を受けていることを鑑み、平成14年に水産庁の「三倍体魚等の水産生物の利用要領」により確認を受けた技術をもとに、全雌三倍体イワナを内陸地域の振興に役立つ新たな養殖種として活用するため、平成23年から種苗の量産技術開発を行った。また、生産者による協議会を設立してブランド化を推進した。 
成果の内容・特徴 全雌三倍体イワナは、偽雄の精子を用いた受精卵に温度処理(受精10分後に28℃の温水で15分間浸漬)を施すことにより作出できるが、量産現場では、卵管理中に死卵が多く、安定して大量の発眼卵を確保することが困難であった。温度処理に供する卵は、定期的な雌親魚の熟度鑑別により排卵後約1週間以内のものを使用すること、従来よりも1回あたりの処理卵数を少なくして処理時のハンドリングを軽減すること、ハッチングジャーによる卵管理方式を導入することにより、高い発眼率(約30%)となった。

平成25年に全雌三倍体イワナを「伊達いわな」と命名し、ブランド化と品質の維持・向上、生産に関する情報共有を目的として県内生産者と内水面水産試験場で伊達いわな振興協議会を組織し、県内外において試食会等を開催してPR活動を行った。平成27年1月に宮城県と伊達いわな振興協議会代表者が出願者となり、商標「伊達いわな」が登録された。伊達いわなは市場等へ流通が始まり(図2)、平成27年は生産量4トン、生産金額1千万円であった。
成果の活用面・留意点 全雌三倍体イワナは通常イワナに比べて成長差が生じやすい。種苗の生産尾数が増加したことで、サイズ選別した種苗を配布することが可能となり、内水面養殖業者の生産効率の向上に寄与している。 
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010028842
カテゴリ 温度処理 品種 風評

この記事は