酸味が少なく外観良好なパッションフルーツ新品種「サニーシャイン」

タイトル 酸味が少なく外観良好なパッションフルーツ新品種「サニーシャイン」
担当機関 (国研)国際農林水産業研究センター
研究課題名
研究期間 2007~2015
研究担当者 緒方 達志
山中 愼介
高木 洋子
香西 直子
米本 仁巳
発行年度 2016
要約 パッションフルーツの新品種「サニーシャイン」は、果皮につやがあり外観が良好な上、高温期でも着色不良果の発生が少ない。また、収穫直後でも果実酸度が低く、食べやすい生食用品種として普及が期待できる。
キーワード パッションフルーツ, クダモノトケイ, 酸度, 追熟, 着色良好
背景・ねらい 我が国のパッションフルーツは収穫時(落果時)の果実酸度が2%以上と高いため、生食用としては追熟して減酸させるなどの対応が行われているが、その間に果皮が劣化することや香りが減少することが大きな問題である。また、高温期に着色不良果が多発することも問題である。収穫時に着色が良好で酸度が十分低くなるパッションフルーツ品種が育成されれば、外観が良好な状態で生食が可能な果実となり、付加価値が高くなる。また、温暖化対策としての新作目導入や新品種普及への寄与が期待できる。
成果の内容・特徴
  1. 「サニーシャイン」は、非落果性の特性をもつ「JTPF-009」を種子親、果実品質良好な普及品種「サマークイーン」を花粉親とした交配実生から選抜された品種である。平成28年3月28日に品種登録出願し、平成28年6月28日に出願公表された。
  2. 最盛期の果実重は平均110g程度とやや大果である(表1)。果皮色は赤紫色で、「サマークイーン」と比べてつやがあり、外観良好である(図1)。
  3. 果肉歩合は「サマークイーン」よりもやや高い(表1、図2)。
  4. 糖度(Brix)は17~18であり、「サマークイーン」とほぼ同等で高く、甘みが強い(表1)。
  5. 収穫直後の酸度は、収穫最盛期となる高温期(育成地で6月中旬以降)は1.5~2.0%程度と「サマークイーン」よりも0.5%以上低くなり、生食用として適する(表1)。
  6. 既存普及品種の「サマークイーン」や「台農1号」等は高温期に着色不十分な状態で落果する着色不良果が多く発生するが、本品種は高温期でも着色不良果はほとんど発生しない(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 栽培適地は気温的には従来のパッションフルーツと同等であるが、pH6以上の土壌では成績不良の傾向があるので、適正土壌条件について確認が必要である。
  2. 開花時間は午後であるため、受粉作業は午後に行う。なお、自家和合性なので、受粉樹は不要である。
  3. 開花後100日以上経過しても落果しないような一部の果実は、香りや食味が劣るため注意が必要である。
  4. 従来品種と同様に収穫直後は青臭さがあるので、2~3日の追熟は必要である。
  5. 苗木販売は2017年夏季から開始できる見込みである。
オリジナルURL https://www.jircas.go.jp/ja/publication/research_results/2016_d02
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010028754
カテゴリ 温暖化対策 新品種 受粉 パッションフルーツ 品種 良食味

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