「機能性弁当」の継続摂取による内臓脂肪低減効果

タイトル 「機能性弁当」の継続摂取による内臓脂肪低減効果
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門
研究課題名
研究期間 2013~2016
研究担当者 山本(前田)万里
廣澤孝保
大谷敏郎
川本伸一
倉貫早智
三原洋一
中村丁次
田中俊一
大橋靖雄
発行年度 2016
要約 機能性農産物を組み合わせた「機能性弁当」を週5回(平日昼食時)、12週間摂取するヒト介入試験では、内臓脂肪面積が有意に低下し、特に50 %大麦及び玄米摂取で高い効果が認められる。
キーワード 機能性農産物、大麦、「べにふうき」緑茶、内臓脂肪面積低下、1,5-AG低下
背景・ねらい 機能性表示制度の施行により、機能性農産物の開発も農業関係者、地方自治体、食品企業等で進んでいる。しかし、単品農産物の機能性解明が主であり、農産物の複合的な健康維持・増進効果についての検討はほとんど行われていない。そこで、機能性農産物を組み合わせた「機能性弁当」のヒト介入ランダム化比較試験(RCT)を実施して、生活習慣病予防効果を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 機能性弁当はあらかじめ20日分のレシピを作成し、これを3回繰り返して60日分製造する。介入する機能性農産物としては、「米飯」、「おかず」、「茶」であり、機能性「米飯」は、週のうち3日は白米にβ-グルカン高含有大麦を50 %混米した50 %大麦パックご飯180 g、2日は表面加工玄米パックご飯180 gを、「おかず」は、主菜、副菜1、副菜2からなり、機能性農産物を使用した日替わりの献立を、「茶」は、高カテキン緑茶である「べにふうき」緑茶エキス粉末3包(総カテキン670 mg,メチル化カテキン50 mg,カフェイン125 mg、毎食時1包ずつ)を摂取する。それぞれ1要素のみを機能性食品とする3群と、すべての機能性要素で構成される機能性食品1群の計4群とし、対照の「米飯」は白米180 g、「おかず」は機能性農産物を使用しない献立、「茶」はカテキンを含まない麦茶とする(表1)。
  2. 内臓脂肪面積が100 cm2以上の肥満傾向の男女159人をランダムに4群に分け、機能性弁当を平日の昼食時に12週間喫食してもらい、内臓脂肪面積、血糖コントロール指標(Hb1Ac、グリコアルブミン、1,5-アンヒドログルシトール(AG))を測定する。
  3. 実施したヒト介入試験では、内臓脂肪面積が、試験へ参加することにより6週、12週とも有意に減少する(図1)。3要素すべてが機能性食品である群(-9cm2)及び機能性「米飯」群(-14 cm2)では12 週においても減少効果が維持される。また、試験開始内臓脂肪面積が100~127 cm2の被験者(図2)や女性被験者が、機能性「米飯」を摂取すると、他の機能性農産物群より顕著に内臓脂肪面積が低下する。さらに、機能性「茶」の連続飲用で、1,5-AGが他の機能性農産物群に比べ有意に低下する。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:消費者、外食事業者
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:一般消費者、企業内社食、レストラン等
  3. その他:
    1)ヒト介入試験の最終解析人数は「機能性弁当」配布が記録上80 %以上の日で行なわれた137名である。本試験は、医療法人みなとみらいの倫理審査委員会の承認を得て実施された(UMIN-CTR番号:UMIN000019051)。
    2)本ヒト介入試験で使用した20日分のレシピは社食、外食事業者等に公開して、肥満傾向の社員や購入者における12週間の健康維持・増進効果の検証を行うことが可能である。
    3)安定的な生産が確立されていない、穀類、緑茶以外の機能性農産物の供給体制を整備する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010028726
カテゴリ 大麦 加工 機能性 機能性食品 麦茶

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