水銀灯を光源とする予察灯や気象データを用いたミナミアオカメムシ発生量の推定

タイトル 水銀灯を光源とする予察灯や気象データを用いたミナミアオカメムシ発生量の推定
担当機関 (国)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究課題名
研究期間 2009~2015
研究担当者 遠藤信幸
発行年度 2015
要約 最寒月の平均気温と水銀灯を光源とする予察灯への7月までのミナミアオカメムシ誘殺数との間には高い相関が認められる。このことから、最寒月の平均気温を指標とすることにより、同一地域において翌夏に発生する個体群の相対量を推定できる。
キーワード ミナミアオカメムシ、走光性、発生予察、ダイズ、水稲
背景・ねらい 近年、温暖化に伴うミナミアオカメムシの分布域の拡大、およびそれに伴うダイズや水稲への被害が問題となっているが、現状では有効な発生予察手段がない。一方、ミナミアオカメムシ成虫は正の走光性を示すことから、県の病害虫防除所などに設置してある予察灯(大型のライトトラップ)が本種のモニタリングや発生予察に利用できる可能性がある。また、冬季の気温はミナミアオカメムシの越冬の可否に影響を及ぼすことから、その後の第1世代以降の発生量にも影響していると考えられる。そこで、予察灯や気象データがミナミアオカメムシのモニタリングに利用できるかを検討する。
成果の内容・特徴
  1. ミナミアオカメムシが予察灯に誘殺されるのは主に7~10月で、4~6月に発生する越冬世代はほとんど誘殺されない(図1)。
  2. 予察灯に誘殺された雌成虫の卵巣発達の季節的消長から判断すると、7月に誘殺される成虫は主に第1世代成虫である(データ省略)。
  3. 冬季の気温の指標として最寒月の平均気温を、越冬後の個体群の指標として7月までの予察灯への誘殺数をそれぞれ用いて回帰分析を行うと、両者の間に強い相関が認められる(図2)。このことから、最寒月の平均気温を指標として越冬後7月までの同一地域の個体群の相対量が推定できる。
成果の活用面・留意点
  1. 本成果は、水銀灯を光源とする予察灯での結果である。一般的な予察灯の光源である白熱灯を利用した場合については、別途検討する必要がある。
  2. 最寒月の平均気温が越冬個体群の量に影響するのは、越冬の可否に関わる温度帯である3~7℃(Kiritani, 2006, 2007)の間と考えられ、3℃以下の条件では越冬できないと考えられる。
  3. 最寒月の多くは1月に記録されるが、12月や2月に記録される年もある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010028662
カテゴリ カメムシ 大豆 病害虫防除 モニタリング

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