耐雪性に優れる早生イタリアンライグラス新品種「東北5号」

タイトル 耐雪性に優れる早生イタリアンライグラス新品種「東北5号」
担当機関 (国)農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター
研究課題名
研究期間 2005~2015
研究担当者 久保田明人
上山泰史
藤森雅博
米丸淳一
秋山征夫
発行年度 2015
要約 「東北5号」は根雪期間80日程度までの地域で栽培が可能なイタリアンライグラス四倍体早生品種である。「ワセアオバ」では雪腐病が問題となる地域において10%以上多収である。
キーワード イタリアンライグラス、二毛作、早生、雪腐病、耐雪性
背景・ねらい イタリアンライグラスは雪腐病に弱いため、東北地域では関東以西で行われているトウモロコシ等の夏作を組み合わせた二毛作体系で飼料生産を行っている農家は少ない。既存の耐雪性早生品種「ワセアオバ」は根雪期間が60日を超えると減収するため、東北地域では耐雪性が充分ではない。「ナガハヒカリ」はイタリアンライグラスの中では極めて高い耐雪性を有するが中生であるため、夏季の短い東北地域では夏作を組み合わせることが難しい。そこで、夏作との組み合わせが可能となる早生で耐雪性の優れる品種が必要である。
成果の内容・特徴
  1. イタリアンライグラス「東北5号」は、「高系23号」、「友系25号」、「友系26号」から選抜した四倍体早生系統「東北2号」から、乾物率や耐雪性で選抜した系統である。出穂始日は「ワセアオバ」より2日早いが、出穂期は同程度であり、早生である(表1)。
  2. 「ワセアオバ」よりも耐雪性に優れ、雪腐褐色小粒菌核病菌による雪腐病が問題となる根雪期間80日程度までの積雪地においては、10%以上多収である(表1、図1、図2)。100日以上の積雪地では低収となり、栽培には向かない。
  3. 少雪地においては、「ワセアオバ」と同程度の収量である(表1、図1)。
  4. 出穂期乾物率は「ワセアオバ」と同程度かやや低い(表1)。
  5. 「東北5号」の採種量は「ワセアオバ」と同程度であり、採種量に問題はない(表1)。
  6. 「東北5号」の千粒重は「ワセアオバ」より大きい(表1)。
  7. 倒伏程度、推定TDN(可消化養分総量)含量、冠さび病抵抗性(接種検定)、蛍光反応個体割合は「ワセアオバ」と同程度である(表1)。
  8. 各試験地における「東北5号」の耕種スケジュールを表2に示す。1番草収穫後にトウモロコシが作付けできる。
成果の活用面・留意点
  1. 根雪期間80日程度までの地域で栽培でき、夏作との組み合わせが想定される。
  2. 千粒重が大きいため播種量は二倍体品種よりも多めにする(3~4kg/10a)。
  3. 施肥はイタリアンライグラス栽培で標準的な量を施用する(基肥8~10kg/10a、早春の追肥5~8kg/10a)。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010028638
カテゴリ イタリアンライグラス 新品種 施肥 抵抗性 とうもろこし 二毛作 播種 品種

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