早期摘葉によるリンゴ高品質果実生産方法

タイトル 早期摘葉によるリンゴ高品質果実生産方法
担当機関 (国)農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所
研究課題名
研究期間 2011~2015
研究担当者 岩波宏
守谷(田中)友紀
花田俊男
本多親子
和田雅人
発行年度 2015
要約 リンゴで着色向上のため早期に摘葉処理する場合は、摘葉後の葉果比が60となるように着果量を制限すると、色づきのよい高糖度の果実を生産できる。
キーワード 着色、糖度、みつ、葉果比
背景・ねらい リンゴの摘葉は、果実周辺の光環境の改善に有効で、色づきのよい商品性の高い果実を生産するためには必須の作業であるが、多くの時間を要する。リンゴには摘葉剤の登録があるが、摘葉剤は登録上収穫1ヶ月以上前に処理しなければならず、またその効果は、処理後の気象条件に大きく影響を受けるため、早期に過剰落葉し果実品質へ悪影響を及ぼす恐れがあり、普及が進んでいない。労力のかかる摘葉作業を効率的に行うには摘葉剤の利用が有効で、早期摘葉でも高品質果実を生産できる栽培管理技術が求められている。
成果の内容・特徴
  1. 摘葉枚数の多い方が着色はよくなるが、摘葉と同時に摘果も実施して着果量を葉果比60まで上げると、着色はさらによくなる(図1)。収穫2ヶ月前の摘葉でも1ヶ月前の摘葉でも、摘葉程度が同じであれば着色度に違いはない。
  2. 収穫2ヶ月前に1果あたり20~30枚摘葉すると(葉果比60の樹が葉果比30~40になる場合)、糖度は下がる(図2)。しかし、摘葉後の葉果比を60に維持できれば、摘葉しない「葉とらず」リンゴと同程度の糖度の果実が得られる。
  3. 収穫2ヶ月前の摘葉は、「ふじ」のみつ入りに影響を及ぼさない(図3)。一方、収穫1ヶ月前の摘葉では、1果あたり30枚の摘葉でみつ入りが悪くなる。
  4. 以上のことから、摘葉剤処理で過剰に落葉(1果あたり30枚)した場合も、葉果比が60となるように摘果を実施することで、高品質果実が得られる。
成果の活用面・留意点
  1. 本成果の内容は、「つがる」、「ジョナゴールド」、「シナノスイート」、「ふじ」で確認されている。
  2. 摘葉剤(ジョンカラープロ)の登録は2015年度時点では「ジョナゴールド」と「ふじ」だけであるが、すべての品種で使えるようになる予定である(申請中)。
  3. 糖度は、収穫1ヶ月前の1果あたり20~30枚の摘葉では「葉とらず」と違いが認められない。
  4. 果実重および翌年の花芽の着生には、収穫2ヶ月前の1果あたり20~30枚の摘葉で影響は認められない。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010028466
カテゴリ カラー 栽培技術 品種 りんご

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