太陽熱土壌消毒は高温における硝化活性を高める

タイトル 太陽熱土壌消毒は高温における硝化活性を高める
担当機関 (国)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター
研究課題名
研究期間 2010~2015
研究担当者 井原啓貴
加藤直人
高橋茂
長岡一成
発行年度 2015
要約 45~50℃で数週間処理した土壌は、30℃における硝化活性は低下するが、高温における硝化活性は高まる。前年に太陽熱土壌消毒した土壌は、消毒していない土壌に比べ、45℃における硝化が進みやすい。
キーワード 太陽熱土壌消毒、硝化、窒素動態、高温耐性
背景・ねらい 太陽熱土壌消毒は、土壌をフィルム被覆し、地温を上昇させて消毒効果を得る防除技術である。この消毒は対象病原菌等ばかりでなく、土壌中の養分動態にも影響を与えると考えられる。
通常の畑土壌では、アンモニアは数週間以内に硝化されるが、消毒に伴い一時的に硝化活性が低下することが知られている(和田ら、2008)。一方で、消毒の初年目に比べて2年目には硝化の抑制が軽減するという指摘もあるが、その検証事例は乏しい。そこで、高温条件下における硝化活性に注目して、消毒の影響を評価した。
成果の内容・特徴
  1. 前年に太陽熱土壌消毒を行った土壌は、太陽熱土壌消毒を行わなかった土壌に比べて、45℃で硝化が進みやすい(図1)。前年に消毒した土壌では、未消毒土壌に比べて45℃で計測されるアンモニアの硝化にかかわる菌数が多い(表1)。
  2. 土壌を45、50℃の高温で数週間処理すると、処理前土壌に比べ30℃における硝化活性は低下する。一方、45、50℃での硝化活性は高まる(図2)。
  3. 上記から、太陽熱土壌消毒やそれを模した45~50℃処理は、高温での硝化活性を高め、また、その影響は、消毒翌年まで持続するといえる。
成果の活用面・留意点
  1. 太陽熱土壌消毒の効果を得るためには、地温を40~45℃以上で一定期間以上処理することが有効とされる(例えば小玉ら、1982)。
  2. 本研究では、茨城県つくば市にある露地畑において7~8月に36~43日間の太陽熱消毒を行った。最高地温は、深さ1cmでは60℃以上、深さ5cmでは50℃以上、深さ15 cmでは40℃以上であった。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010028425
カテゴリ 高温耐性 土壌消毒 防除

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