難防除雑草マルバルコウ防除のための大豆品種「あきまろ」狭畦晩播栽培体系

タイトル 難防除雑草マルバルコウ防除のための大豆品種「あきまろ」狭畦晩播栽培体系
担当機関 (国)農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター
研究課題名
研究期間 2013~2015
研究担当者 窪田 潤
岡部昭典
竹田博之
坂本英美
橘 雅明
奥野林太郎
発行年度 2015
要約 マルバルコウ多発圃場でも晩播適性大豆品種「あきまろ」の30cm狭畦の晩播栽培を行い、FOEASにより苗立ちを確保し、適期に土壌処理剤、選択性茎葉処理剤の全面散布、非選択性茎葉処理剤の畦間株間散布を実施することで防除が可能となり収益が向上する。
キーワード マルバルコウ、あきまろ、晩播、FOEAS、雑草防除
背景・ねらい 中山間地域の大豆栽培で転作が進まない理由として、難防除雑草や梅雨時期の湿害が収量の低迷、不安定化を生じさせることがあげられる。また、現行の作期のみでは作業の集中により十全な管理ができない問題がある。そこで、収量水準低下の一因であるマルバルコウなど難防除雑草の多発圃場を対象に、晩播適性のある大豆品種「あきまろ」とFOEAS(地下水位制御システム)の梅雨明け後の灌漑効果により晩播での収量低下を防ぐとともに、短くなる要防除期間に除草剤の適期散布を行うことで雑草を防除し、中山間地の収量の底上げを図る栽培体系を構築する。
成果の内容・特徴
  1. 本体系では、マルバルコウの要防除期間を短くするため7月中下旬の梅雨明け後に大豆30cm狭畦密植栽培を行う。播種直後の土壌処理剤(ジメテナミド・リニュロン乳剤)、大豆2葉期の選択性茎葉処理剤(ベンタゾン液剤とキザロホップエチル水和剤)の全面散布および大豆5葉期の非選択性茎葉処理剤(グルホシネート液剤)のつり下げノズルによる畦間株間散布を適期に行うことにより、ほぼ完全な防除が可能になる(図1)。
  2. 中山間地域に位置するマルバルコウ多発圃場で、本防除体系により帰化アサガオ類を含む雑草防除を行った場合、現地慣行の土壌処理剤のみの防除体系で雑草が残った場合と比較して収量は約2倍となる(図1)。
  3. 晩播による収量の低下は、晩生の大豆品種「あきまろ」を密植で栽培することにより軽減する。成熟期時点での倒伏が懸念されるものの、出芽苗数約25本/m2の密植栽培でコンバイン収穫時でも218~256kg/10aの収量が得られる(表1)。
  4. 梅雨明け後の播種における土壌の乾燥については、FOEASによる灌漑などを用いることで苗立ちが安定し斉一化する(図2)。
  5. 東広島市にあるA集落営農法人(経営面積約100ha、大豆作付面積約14ha)における経費の実績値に基づいた経営評価によれば、FOEASの償却費(約20千円/10a)を除くと、10aあたり約25千円の収益向上が見込まれる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:生産者、普及指導機関
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:近畿中国四国地域に約120ha
  3. その他:
1)大豆品種「あきまろ」は、「サチユタカ」に比べ蛋白含有率は低めで、晩生で晩播適性があり、最下着莢位置が高い特徴を持つ。広島県で奨励品種に採用されている。
2)「あきまろ」晩播は、7月下旬を限度とする。
3)FOEASの導入には、9割程度の補助を活用し設置する場合が多い。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010028371
カテゴリ あさがお FOEAS 乾燥 経営管理 栽培体系 雑草 湿害 除草剤 大豆 中山間地域 土壌処理 難防除雑草 播種 品種 ホップ 防除

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