背負いやすさを向上させた背負型動力噴霧機

タイトル 背負いやすさを向上させた背負型動力噴霧機
担当機関 (国)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター
研究課題名
研究期間 2010~2015
研究担当者 菊池豊
小林恭
宮本武緒
青山良平
湯浅一康
松田一郎
瀬尾明彦
発行年度 2015
要約 薬剤タンク前側を突出させ、肩ベルトの取付け位置と材質を改良した背負型動力噴霧機は、背負う時に肩ベルトと背当てとの間にスペースができて、従来機より腕を通しやすく背負いやすい。
キーワード 動力噴霧機、薬剤タンク、肩ベルト、取扱性、ユニバーサルデザイン
背景・ねらい
担い手不足や高齢化、女性活躍推進等に対応するため、身体負担が少なく安全で簡単なユニバーサルデザイン農作業体系が必要とされている。背負型動力噴霧機は、農薬散布作業に広く用いられるが、農薬や燃料を充填した機体は重く、背負い時の取扱性向上や安全性確保は重要である。しかし、従来、機械を背負う時に、肩ベルトが背中の後ろへ隠れて腕を通しにくく、また、肩ベルトの金具が機体の下敷きになって機体が転倒する危険性があった。そこで、薬剤タンク、肩ベルト等を改良して取扱性の向上を図る。
成果の内容・特徴
  1. 肩ベルトは、1)上側のクッション材料を固めで厚みのあるものへ変更すること、2)下側へ筒形部品(幅8cm、長さ20cm)を追加すること、により機体を荷台などへ静置した時に肩ベルトと背当てとの間にスペース(高さ40cm、幅10cm程度)ができて使用者が腕を肩ベルトに通しやすい。また、クッション材料は従来機より厚く(厚さ1.4→1.8cm)することで、肩への肩ベルトの食い込みが低減される。さらに、背負った状態でも肩ベルトの長さを容易に調整可能とするため、肩ベルト先端に長さ10cmのループ形状の引き手を設ける。(図1、表)
  2. 肩ベルト下側取付け部は、従来機より高い位置(1.5→4cm)にすることで、機体下側に回り込みにくい。そのため、従来機より肩ベルトの金具が機体の下敷きになって機体転倒する危険性が低くなり、また、肩ベルトと背当てとの間にスペースを確保しやすくなっている。(図1、表)
  3. 薬剤タンクは、背当て側を従来機より突出させることで、肩ベルトの上側取付け位置が下側の位置より前側になり(前後差0→4cm)、背負う時に機体を荷台などへ静置した時に肩ベルトが下に垂れても肩ベルトと背当てとの間にスペースができる。(図1、表)
  4. 市販化した4型式の内、1型式を供試して被験者10名(男8・女2名、身長167±8cm、体重70±15kg、経験0~40年)による主観評価の結果は、改良機が全て4点以上で、従来機と同等かそれ以上の良好な評価であった(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:背負型動力噴霧機を使用する農家
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:日本全国・1 万台/年。
  3. その他:2015 年度より4 型式が市販化。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010028175
カテゴリ 市販化 農薬 薬剤

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