既存のトラクタを最新の共通通信技術に対応させるための後付キット

タイトル 既存のトラクタを最新の共通通信技術に対応させるための後付キット
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター
研究課題名
研究期間 2011~2014
研究担当者 西脇健太郎
奥野林太郎
元林浩太
長坂善禎
寺元郁博
濱田安之
発行年度 2014
要約 既存のトラクタに追加することで、ISO 11783規格に対応した最新のISOBUS作業機や日農工AG-PORT対応作業機と接続利用できるようにするための後付キットである。トラクタを更新せずに、ISOBUS・AG-PORT機器を運用できる。
キーワード ISOBUS、AG-PORT、ISO 11783、トラクタECU
背景・ねらい トラクタと作業機械、各種センサを結ぶ、国際標準(ISO 11783)に準拠した共通通信システムの導入が進みつつあり、欧米の機械メーカが策定したISOBUSや日農工(日本農業機械工業会)が策定したAG-PORTに対応した、様々な機械が販売されている。しかしながら、これらのシステムを利用するためには、それに対応した新たな機械類を導入する必要があることから、その導入コストが問題となっている。
農研機構では、これまでにISO 11783に対応したマイコンボード(AgribusBoard32、2012年主要普及成果)、AG-PORTコネクタ(2012年普及成果)、ISO11783用ソフトウエアライブラリ(2013年主要普及成果)等の研究成果を公表しているが、成果の受け渡し先は農業機械メーカに留まっていた。今回、これらの成果を営農家が直接利用できるように、既存のトラクタをISOBUSやAG-PORTに対応した作業機械に接続して利用するための後付(レトロフィット)キットを開発する。
成果の内容・特徴
  1. 本キットは、既存のトラクタに追加することで、国際標準(ISO 11783)に準拠したISOBUS作業機や日農工AG-PORT対応作業機と組み合わせた作業を可能にする後付キットである(図1)。農研機構の研究成果をベースに、ISO 11783規格の9章で記述されているトラクタECU機能を実現するプログラムを開発、ECUおよびコネクタ、ケーブル類などの必要機材と合わせてキット化している。これにより、営農家がトラクタを更新せずに、ISOBUS・AG-PORT機器を運用できる。
  2. 本キットに含まれるECUは、トラクタから取得した走行速度やリアヒッチ角度等の情報をISOBUSやAG-PORTに準拠したフォーマットと頻度で送出する。走行速度情報は車速に連動した肥料や薬剤散布等、ヒッチ角度情報は作業のON/OFF制御などに使用される。
  3. トラクタの車速は、(1)トラクタ情報の出力コネクタ、(2)トラクタ診断ポート、(3)追加接続する外部センサ(近接、磁気センサ等)のうち、いずれかより取得する(図2)。(1)の場合は、ISO 11786規格(トラクタ・センサ・インターフェース規格)に準拠したパルス信号により情報を取得する。(2)の場合は、ISO 11783規格(ISOBUS)に準拠したCANメッセージにより情報を取得する。(3)の場合は、センサのタイプによりアナログ電圧、又はパルス入力により取得する。出力コネクタや診断ポートにエンジン回転数やヒッチの角度、PTOの回転数やON/OFF情報等が出力されている場合、それらの情報も同時に取得できる。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:ISOBUS作業機械やAG-PORT対応作業機械を保有する生産者および事業者。
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:日本全国、国内で販売されたISOBUS・AG-PORT作業機の総数(約1500台)の1/3にあたる、500台を想定。
  3. その他:農業情報設計社より、Agribus-Extenderという名称で販売される。ISOBUS作業機やAG-PORT作業機を運用する際は、別途、対応するユーザーターミナルを用意する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010028017
カテゴリ コスト トラクタ情報 薬剤

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