増粘剤を使用しないグルテンフリー米粉パンの製造基盤技術

タイトル 増粘剤を使用しないグルテンフリー米粉パンの製造基盤技術
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所
研究課題名
研究期間 2013~2014
研究担当者 矢野裕之
発行年度 2014
要約 米粉にホワイトソルガム粉とグルタチオン(またはそれを含む酵母エキス)、および水を加えて混合し、乾燥酵母と砂糖を加えて発酵させるだけで、グルテンや増粘剤の添加を要せずにグルテンフリー米粉パンをつくることができる。
キーワード 米粉パン、ホワイトソルガム粉、グルテンフリー
背景・ねらい 食料自給率の低下が、農業・食品分野で克服すべき喫緊の課題のひとつに挙げられている。米は国内で自給可能な数少ない穀物のひとつであるため、米粉を主原料としたパンの開発は食料自給率を高めるための切り札として期待される。また、小麦アレルギーやセリアック病など、小麦の摂取に起因する疾患の存在からグルテンフリー食品の開発が求められている。この解決策として米粉にグルタチオンを添加したグルテンフリー米粉パンを開発してきたが、(1)食塩を添加すると膨らみが低下する、(2)精製したグルタチオンは日本では医薬品に分類され、食品添加物として利用できない、などの問題点があった。そこで本研究では、上記問題点を克服し、実用的なグルテンフリーパンを製造するための基盤技術の開発を目的とする。
成果の内容・特徴
  1. グルテンフリー食品に汎用されるホワイトソルガム粉、および精製グルタチオンと水を米粉に添加して混合し、数時間から一晩室温または冷蔵庫で放置する。これに乾燥酵母と砂糖を添加して発酵させると米粉:ホワイトソルガム粉の比率が150:10~110:50程度の範囲でパンの比容積が3.5 cm3/g以上になり(図1A)、きめの細かいパンが製造できる(同B)。
  2. 生地を膨らませるのに必要なグルタチオンの量は、300 gの生地に対して0.4~3g程度であり、この条件でパンの比容積は3.8 cm3/ g以上になる(図2A)。グルタチオンを添加すると無添加に比べて気泡膜が薄く(同B)、柔らかいパンができる。
  3. ホワイトソルガム粉と米粉、精製グルタチオンを含む生地300 g に食塩2.4 g を添加して混合し、発酵・焼成するとパンが膨らむ(図3)。ホワイトソルガム粉を添加しない場合にはパンが十分に膨らまない。
  4. 精製グルタチオンを、市販される高濃度グルタチオン含有酵母エキスに置換しても米粉/ホワイトソルガム粉を含むパンが膨らむ。基本原料は米粉、ホワイトソルガム粉、グルタチオン含有酵母エキス、水、砂糖、ドライイースト、バター等であり、増粘剤などの添加物を要せず、食品だけでパンを製造できる。食塩は添加してもしなくてもパンが膨らむ。
成果の活用面・留意点
  1. パン製造業者等を普及対象とする。
  2. 小麦粉やグルテンを原料としたパンは一般的に食塩の添加を要するが、グルタチオン添加米粉パンは食塩の添加を必要としないため、減塩食品への応用が期待される。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010028003
カテゴリ 乾燥 小麦 ソルガム

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