土着天敵ギフアブラバチに対する各種農薬の影響

タイトル 土着天敵ギフアブラバチに対する各種農薬の影響
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所
研究課題名
研究期間 2011~2014
研究担当者 太田泉
武田光能
発行年度 2014
要約 ピーマンに登録のある農薬のうち、殺虫剤13種類と殺ダニ剤1種類がギフアブラバチ成虫に対して急性毒性を示し、ギフアブラバチ成虫の生存に影響を及ぼす。また、殺虫剤4種類は、マミーからのギフアブラバチ成虫の羽化に影響を与える。
キーワード ギフアブラバチ、マミー、農薬、急性毒性、ピーマン
背景・ねらい ギフアブラバチは、施設促成栽培ピーマンで発生するジャガイモヒゲナガアブラムシ、モモアカアブラムシの生物的防除資材として有望である。ギフアブラバチを放飼した施設ほ場では、他の病害虫防除のために農薬を散布する際に、ギフアブラバチに対する影響を考慮して農薬を選択する必要がある。そこで、ピーマンに農薬登録のある殺虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤について、ギフアブラバチ成虫に対する急性毒性を明らかにする。また、成虫に対する影響のあった農薬については、農薬がギフアブラバチの虫体に直接かかりにくいマミーの状態での影響も調査し、ギフアブラバチを放飼した施設促成栽培ピーマンでの病害虫防除体系の構築に活用する。
成果の内容・特徴
  1. 2014年12月現在、ピーマンに登録のある農薬のうち、殺虫剤23種類、殺ダニ剤5種類、殺菌剤13種類をドライフィルム法によってギフアブラバチ成虫に処理し、IOBC(国際生物防除機構)の室内試験の基準によって死虫率を評価すると、殺虫剤13種類と殺ダニ剤1種類がギフアブラバチ成虫に対して急性毒性があり、ギフアブラバチの生存に影響を及ぼす(表1)。特に、アバメクチン乳剤、エマメクチン安息香酸塩乳剤、クロルフェナピル水和剤、スピノサド水和剤、ニテンピラム水溶剤、マラソン乳剤、ペルメトリン乳剤は死虫率100%となり、影響が大きい。
  2. 殺虫剤の昆虫成長制御剤、ピリダベン水和剤を除いた殺ダニ剤、殺菌剤は、ギフアブラバチ成虫に対する影響がない(表1)。
  3. ギフアブラバチ成虫に影響が認められた農薬14種類について、ギフアブラバチのマミーを薬液に直接浸漬して処理すると、アバメクチン乳剤、トルフェンピラド乳剤、チアメトキサム水溶剤、マラソン乳剤で死虫率30%以上となり、マミーからの成虫羽化に影響を及ぼす。
成果の活用面・留意点
  1. ギフアブラバチを放飼したピーマンの施設ほ場に、影響が認められた殺虫剤13種類、殺ダニ剤1種類を散布すると、ギフアブラバチの密度低下を引き起こす可能性がある。
  2. ピーマンに散布した各種農薬がギフアブラバチに対して影響を及ぼす期間は不明である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010027885
カテゴリ 生物的防除 土着天敵 農薬 ばれいしょ 病害虫防除 ピーマン 防除

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