発生予察用フェロモントラップでタバコガ類と誤認されやすいチョウ目昆虫

タイトル 発生予察用フェロモントラップでタバコガ類と誤認されやすいチョウ目昆虫
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所
研究課題名
研究期間 2009~2014
研究担当者 河野勝行
飯田博之
武田光能
本多健一郎
発行年度 2014
要約 オオタバコガ発生予察用フェロモン剤にはオオタバコガのほか10種以上のチョウ目昆虫が誘引される。そのうち越冬世代のフタオビキヨトウとウラギンキヨトウは、越冬世代のオオタバコガと誤認される危険性が高い。
キーワード オオタバコガ、タバコガ、発生予察、性フェロモントラップ、対象外種
背景・ねらい 性フェロモンはチョウ目害虫の発生予察の重要な手段となっているが、各種野菜類の重要害虫であるオオタバコガとタバコガでは、市販の発生予察用のフェロモン剤に様々な対象外種が誘引され、混入することが知られており、発生予察の現場で技術的な問題になっている。
そこで、オオタバコガ用とタバコガ用フェロモン剤に特異的に誘引される種と、その季節性を明らかにし、フェロモン剤を使用したタバコガ類の発生予察において障害になる可能性のある種を絞り込む。
成果の内容・特徴
  1. オオタバコガ発生予察用フェロモントラップには、対象種のオオタバコガのほか、フタオビキヨトウ、ウラギンキヨトウ、アトジロキヨトウ、カバフクロテンキヨトウ、イチゴキリガ、チャイロキリガ、キバラモクメキリガ、アヤモクメキリガ、ウスキトガリキリガ、シロスジエグリノメイガ、シバツトガ、ヒロバコナガ、セジロトガリホソガが特異的に誘引され、混入する(表1)。
  2. これらのうち、フタオビキヨトウとウラギンキヨトウは、越冬世代の発生時期がオオタバコガと一致し、誘引個体数も比較的多い(図1、2)。両種は、大きさ、色彩がオオタバコガと似ているため、特に注意を要する。
  3. 5月中旬から6月上旬にかけて、フタオビキヨトウやシバツトガが多量に捕捉されることがある。粘着板がこれらに覆われることで、対象種の捕捉が阻害される危険性が高い(図3)。
  4. その他の特異的に誘引される種は、発生時期や体サイズが異なるので、オオタバコガの発生予察で問題になる危険性は極めて低い(表1)。
  5. タバコガ発生予察用フェロモン剤には、対象種のタバコガのほか、マイマイガが特異的に誘引されるが(表1)、マイマイガは明らかに大型で色彩が異なるので、誤認される危険性は極めて低い。
成果の活用面・留意点
  1. フェロモン剤を使用したオオタバコガの発生予察における重要な留意点となる。とくに越冬世代の初発を捉える際には重要である。
  2. 地域によってはフタオビキヨトウに似たミヤマフタオビキヨトウがオオタバコガ用フェロモン剤に誘引される可能性がある。
  3. フタオビキヨトウやシバツトガの発生が多いと、これら対象外種の大量混入で粘着面が埋まり、トラップが機能しなくなることが予測される。この場合、トラップの調査間隔を短くすることが望ましい。
  4. 捕捉時期や捕捉数の推移は三重県津市での調査によるが、フェロモン剤への誘引の特異性については地域を問わないと考えられる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010027883
カテゴリ いちご 害虫 性フェロモン フェロモン

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