CAPSマーカーおよびSNPマーカーで構築されるカンキツの標準連鎖地図

タイトル CAPSマーカーおよびSNPマーカーで構築されるカンキツの標準連鎖地図
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所
研究課題名
研究期間 2004~2014
研究担当者 島田武彦
藤井浩
遠藤朋子
上田高則
杉山愛子
中野道治
喜多正幸
吉岡照高
清水徳朗
根角博久
生駒吉識
森口卓哉
大村三男
発行年度 2014
要約 本連鎖地図は、カンキツの発現遺伝子の塩基配列をもとに開発したCAPSとSNPなどのDNAマーカーによって構成される。各マーカーの配列などの遺伝子情報によりクレメンティンのゲノムシーケンスと比較でき、カンキツの標準連鎖地図として利用できる。
キーワード カンキツ、遺伝子地図、DNAマーカー
背景・ねらい DNAマーカーを用いた実生個体の早期選抜は、播種から開花・結実までに長い期間を要する果樹類において、育種効率を高める極めて有効な手法である。カンキツではこれまでにクレメンティンなどでゲノムシーケンスが解読されているが、我が国のカンキツの育種集団に利用できる有用形質の選抜マーカーを獲得するためには、基盤となる連鎖地図の構築が不可欠である。これまでcDNAライブラリーの大量シーケンスで得た発現遺伝子の塩基配列情報から数多くのDNAマーカーを開発しており、本研究ではカンキツの育種実生集団を用いて標準連鎖地図を作成する。
成果の内容・特徴
  1. 本連鎖地図の集団の作成には、カンキツの交雑実生集団(A255×G434)87個体を用いている(図1)。
  2. 連鎖地図上のDNAマーカーは、593個のCAPS(増幅断片制限断片長多型)、110個のSNP(一塩基多型)、59個のSTS(配列タグ部位)で構成される。76%のDNAマーカーは分析にDNAシーケンサーなどの高額機器を必要としないCAPSマーカーである。地図距離990.9 cM、平均マーカー距離1.4 cMで、連鎖群数はカンキツの染色体基本数n=9と対応する(図2)。
  3. 連鎖地図上のDNAマーカーは、主要なカンキツ類32品種・系統においてPCRによる増幅を確認しているため、様々なカンキツ類のDNAタイピングに適用できる。
  4. 708個のDNAマーカーの多くはクレメンティンのゲノムシーケンスver1.0のアノテーション情報を持ち、本連鎖地図とクレメンティンのゲノムシーケンスを容易に比較できる。
  5. 無核性を制御する遺伝領域は本連鎖地図の第9連鎖群に座乗する。これまでに開発した多胚性とカンキツトリステザウイルス(CTV)抵抗性のDNAマーカーは、第1連鎖群、第2連鎖群にそれぞれ座乗している(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 本連鎖地図上に位置付けられたDNAマーカーの作成に利用した遺伝子配列は日本DNAデータバンク(DDBJ)に登録しており、遺伝地図の統合、品種識別、親子鑑定などに適用できる。なお、SNPマーカーの分析には、DNAシーケンサーなどの機器が必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010027848
カテゴリ 育種 抵抗性 DNAマーカー 播種 品種 その他のかんきつ

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