交信かく乱剤を設置したモモ圃場におけるモモハモグリガの発生消長調査法

タイトル 交信かく乱剤を設置したモモ圃場におけるモモハモグリガの発生消長調査法
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所
研究課題名
研究期間 2011~2013
研究担当者 中野亮
井原史雄
三代浩二
外山晶敏
土`田聡
笹脇彰徳
金子政夫
内田一秀
村上芳照
望月孝一
松本啓
今村有希
発行年度 2014
要約 交信かく乱剤を設置したモモ圃場において、交信かく乱剤のディスペンサー5本を性フェロモントラップの誘引源に使用することでモモハモグリガのオス成虫の発生消長を把握できる。この時、誘引源として用いるディスペンサーは年間を通して交換を要しない。
キーワード モモハモグリガ、性フェロモン、交信かく乱、発生予察
背景・ねらい モモハモグリガの多発生は葉の早期落下とともに果実の品質低下をもたらす。本種による被害を抑えるため、交信かく乱剤の利用が全国的に普及している。それでもなお、本種は時として大量発生し、交信かく乱剤だけでは防除が不十分な場合があり、交信かく乱剤の設置状況にかかわらず、発生状況のモニタリングにより防除を行う必要がある。 交信かく乱剤を圃場に設置した場合、相対的に低濃度な発生予察用の性フェロモン剤にはオス成虫がほとんど誘引されない。そこで、交信かく乱条件下でも利用可能な発生予察手法を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 交信かく乱剤をトラップの誘引源に使用する時は、トラップ資材の屋根の内側にディスペンサーを互いの間隔が空くように紐などで固定する(図1)。誘引源以外は、従来のフェロモントラップ調査法に従う。
  2. モモハモグリガは交信かく乱剤設置条件下においても、誘引源の濃度を高めることでオス成虫がトラップに誘引される。複合交信かく乱剤のディスペンサー5本以上(5、10、20本)を誘引源に用いた場合、誘殺効率に差異は見られない(表1)。
  3. 交信かく乱剤設置圃場で複合交信かく乱剤のディスペンサー5本を誘引源に用いた場合、効率は低下するが、交信かく乱剤未設置モモ圃場における発生予察用の性フェロモントラップを用いた場合の誘殺数と正の相関を示す(図2)。
  4. 交信かく乱剤のディスペンサーを誘引源に用いる場合、調査期間中ディスペンサーを交換することなくモニタリングできる(図2)。
  5. 交信かく乱剤設置圃場で交信かく乱剤のディスペンサーを利用したモニタリングに基づき、薬剤散布の適期である本種成虫の発生盛期または後期(誘殺数急増期の1~2週間後)を把握し、次世代幼虫を効率的に防除できる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:都道府県の病害虫防除所等。
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:本法が農林水産省が実施する病害虫の発生予察事業における調査基準となれば、モモハモグリガの発生予察を行う都道府県の調査に利用される。
  3. その他:トラップにディスペンサーを設置する際、密に束ねると有効成分の拡散が不十分になるので互いの間隔を開ける必要がある。この時、本種の性フェロモン成分とそれ以外の化合物を含む複合交信かく乱剤を使用しても、問題なく本種オス成虫を誘殺できる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010027832
カテゴリ 害虫 性フェロモン 病害虫防除 フェロモン 防除 モニタリング もも 薬剤

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