極多収で加工用に適した早生水稲新品種「とよめき」

タイトル 極多収で加工用に適した早生水稲新品種「とよめき」
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究所
研究課題名
研究期間 2006~2014
研究担当者 平林秀介
山口誠之
石井卓朗
小林伸哉
竹内善信
後藤明俊
黒木慎
根本博
安東郁男
春原嘉弘
井辺時雄
加藤浩
太田久稔
佐藤宏之
前田英郎
池ヶ谷智仁
津田直人
常松浩史
田中淳一
発行年度 2014
要約 水稲「とよめき」は温暖地東部における出穂期が早生に属する粳種である。収量性が極めて高く、冷凍米飯などへの加工適性が高く、加工・業務用米としての利用が期待される。
キーワード イネ、加工用米、業務用米、極多収
背景・ねらい 近年、安価な外食・中食産業での利用に適した業務用米や、冷凍米飯などの加工用米が求められている。これらに対応するため、極多収で耐倒伏性に優れ、加工用・業務用米として利用可能な外観品質、食味を有する水稲品種を育成する。
成果の内容・特徴
  1. 「とよめき」は多収・良食味の「イクヒカリ」と日本型極多収の「和1289(やまだわら)」との交雑後代より育成された粳種である。
  2. 育成地における出穂期は「コシヒカリ」より早い"早生の晩"、成熟期は「朝の光」並の"中生の早"に属する(表1)。稈長は「コシヒカリ」より低く、穂長は「コシヒカリ」より明らかに長い。穂数は「コシヒカリ」より少なく、草型は"穂重型"である(表1)。
  3. 玄米重は、「コシヒカリ」に対して早植・標肥で23%、早植・多肥で60%多収ある。奨励品種決定調査試験においても、玄米重の平均は75.5kg/aであり、対照品種に対し17%の多収である(図1)。また、現地茨城県稲敷市での2年間の収量性(平均78.4kg/a)は高い(表2)。
  4. いもち病真性抵抗性遺伝子型は"Pib"を保有し、他に"PiaPii"のいずれかか、複数を保有すると推定され、葉いもち圃場抵抗性は"弱"、穂いもち圃場抵抗性も不明である。白葉枯病抵抗性は"やや弱"で、縞葉枯病には"罹病性"である(表1)。
  5. 玄米千粒重は「コシヒカリ」より2g程度重い。外観品質は、「コシヒカリ」より劣り、"中の下"である。(表1)。食味は、炊飯米の粘りが弱く、「コシヒカリ」より劣る"中上"である(表1)。
  6. 冷凍米飯(炒飯)の官能検査は、A社が使用する米(比較)と比較して遜色ない(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 茨城県稲敷市で平成27年度、加工用米として約9haを栽培する予定である。
  2. 極多収で米の外観品質、食味とも"中"であるので、炊飯米の粘りが弱い特徴を活かした冷凍米飯など加工用米への利用が期待される。
  3. ベンゾビシクロン、メソトリオンおよびテフリルトリオンに対する感受性が高いので、それらを含む除草剤は使用しない。
  4. いもち病の真性抵抗性遺伝子は"Pib"を持つが、葉いもち圃場抵抗性は弱のため、侵害菌の発生に注意するとともに、発生が見られた時は防除を徹底する。
  5. 縞葉枯病に罹病性なので、常発地での栽培は避ける。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010027812
カテゴリ いもち病 加工 加工適性 縞葉枯病 新品種 除草剤 水稲 多収良食味 抵抗性 抵抗性遺伝子 品種 防除 良食味

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