WCS用稲をトラックでバラ積み輸送し飼料基地で調製する低コスト作業体系

タイトル WCS用稲をトラックでバラ積み輸送し飼料基地で調製する低コスト作業体系
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター
研究課題名
研究期間 2009~2013
研究担当者 高橋仁康
窪田 潤
寺元郁博
高橋英博
藤本 寛
堀江達也
恒川磯雄
亀井雅浩
発行年度 2013
要約 WCS用稲生産圃場と飼料基地が片道約20分以内であれば、ワゴンタイプ収穫機とトラックによるバラ積み輸送、飼料基地でのロールベール調製を組み合わせる体系の方が、慣行の専用収穫機体系より低コストで稲WCSを収穫・調製できる。
キーワード WCS用稲、たちすずか、ワゴンタイプ収穫機、バラ積み輸送、基地調製体系
背景・ねらい 飼料自給率向上や水田の活用、耕畜連携による安全な国産飼料生産を目的として、稲WCS(ホールクロップサイレージ)への取り組みが行われている。その中で、消化性が良いため畜産農家の需要が高く、長稈で多収な「たちすずか」などWCS用稲専用品種の普及が拡大しており、これらに対応したより低コストとなる収穫調製体系が求められている。 慣行のWCS用稲専用収穫機体系は、圃場でロールベールを調製しトラックによる広域流通が容易で、少人数作業が可能などの利点があるが、稲WCSを飼料基地や牧場で調製する体系は更なるコスト低減が見込まれる。そこで、体系にあわせたワゴンタイプ収穫機を試作し、基地調製体系でのコスト低減条件を現地試験で明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. ワゴンタイプ収穫機でWCS用稲を収穫し、トラックで飼料基地までバラ積み輸送し、飼料基地や牧場でロールベールへ調製する体系である(図1)。
  2. 試作したワゴンタイプ収穫機は、4.5m3のワゴンを搭載して約800kg以上のWCS用稲を積載可能で、湿田作業に適し、「たちすずか」などの長稈WCS用稲および倒伏していないイネ全般に対応し、飼料用トウモロコシやソルゴーなどへも対応可能である(図1)。
  3. ワゴンにWCS用稲を満載した収穫機は、圃場出入り口などにおいて、ほぼロスや土壌混入なく供試した2tトラックの荷台へWCS用稲を移すことができる。トラックは一度に800kg以上のWCS用稲を輸送できる(図1)。
  4. 飼料基地では、輸送されたWCS用稲をバケットローダなどでラッピング機能付き細断型ロールベーラへ投入する。ラッピングされたロールベールは、ベールグリッパを用いて飼料置き場へ並べられる(図1)。
  5. WCS用稲生産圃場と牧場やTMRセンターなどの飼料基地が近い条件では、慣行体系と比較して図1の基地調製体系が稲WCS収穫・調製コストは安くなる。圃場と飼料基地が離れるとともに、主にトラックの必要台数増加によって人件費・燃料費が増えるため、低コストとなるのは、輸送時間が片道約20分以内である(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:WCS用稲を生産する農家、営農組合、コントラクタ、畜産農家など
  2. 普及予定地域・普及予定面積:関東以西の「たちすずか」栽培地域および全国のWCS用稲栽培地域・250ha以上
  3. その他:ワゴンタイプ収穫機は2016年3月の市販予定である。本成果情報は稲WCSの低コスト化にむけた作業体系変更ならびに機械体系更新のための情報として活用できる。詳細は『高糖分飼料イネ「たちすずか」等に対応した収穫調製支援マニュアル』(2014年3月刊行)を参考にする。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010027484
カテゴリ コスト 収穫機 飼料用作物 水田 低コスト とうもろこし 品種 輸送

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