早生で多収の直播栽培向き良食味水稲新品種候補系統「奥羽416号」

タイトル 早生で多収の直播栽培向き良食味水稲新品種候補系統「奥羽416号」
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター
研究課題名
研究期間 2005~2013
研究担当者 太田久稔
福嶌陽
梶亮太
津田直人
山口誠之
中込弘二
片岡知守
遠藤貴司
発行年度 2013
要約 「奥羽416号」は、東北地域中部では"かなり早"熟期に属する粳種である。耐倒伏性が強く、多収で、いもち病に強く、良質・良食味である。直播栽培においても倒伏は少なく多収である。
キーワード イネ、多収、早生、良食味、直播
背景・ねらい 米価が下落を続けている状況の中で、米穀業界関係者からは一定の水準の食味・品質を有する安価な米が求められている。農業経営者の所得を確保するために一定水準の食味・品質を有し収量性が向上した品種、栽培コストの削減、栽培の省力化に対応するために直播栽培に適した品種の要望が高まっている。そこで、耐倒伏性に優れ、多収で良質・良食味の特性を有し、直播栽培にも適した水稲品種を育成する。
成果の内容・特徴
  1. 「奥羽416号」は、2005年に、直播向き・多収・良食味の「奥羽382号」(「萌えみのり」)を母とし、多収で、いもち病抵抗性に優れた「青系157号」を父とする交配組合せから育成された系統である。
  2. 育成地における出穂期、成熟期は「あきたこまち」よりやや早く、「まっしぐら」並で、"かなり早"に属する(表1)。
  3. 稈長は「あきたこまち」より短く、穂長はやや短く、穂数はやや多い。草型は"偏穂数型"である(表1)。
  4. 耐倒伏性は"強"で、移植栽培、直播栽培いずれにおいても「あきたこまち」より明らかに倒伏が少なく、直播栽培では「まっしぐら」より倒伏が少ない(表1、図1)。
  5. いもち病真性抵抗性遺伝子型は" Pia,Pii "と推定される。葉いもち抵抗性は"強"、穂いもち抵抗性は"やや強"である。障害型耐冷性は"中"である。縞葉枯病には"罹病性"である。白葉枯病抵抗性は"やや弱"である。穂発芽性は"やや易"である(表1)。
  6. 移植栽培における精玄米重は「あきたこまち」より約9%多収で、直播栽培における精玄米重は「あきたこまち」より約24%多収である(表1)。
  7. 玄米の外観品質、炊飯米の食味は「あきたこまち」並で"上中"である(表)1。
成果の活用面・留意点
  1. 秋田県大潟村において業務用米生産を目的として作付を予定している。2016年の普及予定面積は500haである。また、「萌えみのり」の熟期では直播栽培に適さない地域において試験栽培を予定している。
  2. 栽培適地は「あきたこまち」「まっしぐら」の作付が可能な東北以南である。
  3. 耐冷性は不十分であるので、冷害の発生しやすい地域での作付は避ける。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010027465
カテゴリ いもち病 経営管理 コスト 縞葉枯病 省力化 新品種 直播栽培 多収良食味 抵抗性 抵抗性遺伝子 凍害 品種 良食味

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