剥皮加工歩留りの高い縦長形F1タマネギ新品種「カロエワン」

タイトル 剥皮加工歩留りの高い縦長形F1タマネギ新品種「カロエワン」
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター
研究課題名
研究期間 2007~2013
研究担当者 室 崇人
嘉見大助
杉山慶太
田中静幸
柳田大介
杉山 裕
発行年度 2013
要約 「カロエワン」は縦長形の球外観を持つ加工用タマネギF1品種である。標準品種よりも生育が旺盛で、球が重く多収となる。既存品種よりも球の縦径が長いため剥皮加工における製品歩留りが高く、作業性も良い。
キーワード タマネギ、加工用、剥きタマネギ加工、歩留り、縦長球
背景・ねらい 国内のタマネギ需要は年間150万トン程度と推計され、そのうち業務・加工用途が60%以上となっており、今後ともその割合は増えていくと考えられる。加工用途として、中国産をはじめとするタマネギが年間30万トン程度輸入されているが、国内産地の加工用途への対応は遅れており、加工用タマネギ生産に取り組む産地はごく僅かである。そこで、国内における加工用タマネギ生産に対応可能な、青果品種と明確な区別性を持つ加工用品種を育成する。
成果の内容・特徴
  1. 「カロエワン(系統名:北交1号)」は、農研機構北海道農業研究センターが開発した大球の花粉親系統TC004と北海道立総合研究機構(道総研)北見農業試験場が開発した縦長形の細胞質雄性不稔系統KTM9843-02-01Aを交配した一代雑種(F1)品種である(図1、図2)。
  2. 実需加工ラインを用いた剥きタマネギ加工において、「カロエワン」は球の重さ、縦長形に起因するハンドリング性の良さ等の理由で、比較した通常原料よりも作業性が20%向上する(表1)。
  3. 実需加工ラインを用いた剥きタマネギ加工において、「カロエワン」の加工歩留りは平均83%であり、同日に処理された通常原料の歩留り(77%)と比較して、安定して6%程度向上する(表2)。
  4. 倒伏期は播種後166日となり、「スーパー北もみじ」と同等で中晩生品種である。生育指数は「スーパー北もみじ」より大きく、旺盛な生育となる。平均1球重が重く、総収量も多収となる(表3)。
  5. 「カロエワン」の球は縦長形で、「スーパー北もみじ」と外観で区別性がある。球の縦径は84mmで「スーパー北もみじ」より長い。貯蔵性は中程度で、貯蔵性の良い「スーパー北もみじ」より劣る(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 適応作型は春播き移植栽培で、契約栽培を主とした加工用タマネギ生産に活用できる。
  2. 不時抽だい発生のリスクが標準品種よりも高いので、早期の播種や定植を避ける等の対策が必要である。
  3. 貯蔵性が中程度のため、年内利用(短期貯蔵)を目安とする。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010027450
カテゴリ 加工 栽培技術 新品種 たまねぎ 播種 品種

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