ODSカラムを用いたビタミンCの高速液体クロマトグラフィー分析の効率化

タイトル ODSカラムを用いたビタミンCの高速液体クロマトグラフィー分析の効率化
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所
研究課題名
研究期間 2011~2013
研究担当者 永田雅靖
松永啓
発行年度 2013
要約 ビタミンCの高速液体クロマトグラフィー分析において、ODSカラムとポストカラム誘導体化検出法の組み合わせにより、アスコルビン酸とデヒドロアスコルビン酸の分離が改善し、測定時間を従来法の半分以下に、カラムのコストを1/5以下にできる。
キーワード ビタミンC、ODSカラム、ポストカラム誘導体化、高速液体クロマトグラフィー
背景・ねらい ビタミンCは、カラーピーマンをはじめとする野菜の重要な品質成分である。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によるアスコルビン酸(AsA)とデヒドロアスコルビン酸(DHA)の定量には、従来から、Yasuiら(1991)によるポストカラム誘導体化検出法が多く用いられてきたが、分離に用いるイオン交換カラムが高価な上に、AsAとDHAのピークが近接して分離が悪く、分離能も低下しやすい等の問題がある。そこで、多数の試料を効率よく分析するために、比較的安価で耐久性が高いODS (Octadecylsilane)カラムによる分離と、ポストカラム誘導体化検出法を組合せることで、迅速かつ低コストな分析法を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 3種類の溶離液と8種類のODSカラムを比較検討した結果、カラム:Imtakt Unison UK-C18 (3μm, 4.6mm × 150mm)、溶離液:2mM HClO4 1.0 mL/min、カラム温度:40°C、ポストカラム反応液:(100mM NaOH、100 mM NaBH4) 0.5mL/min、検出:UV 300nmの条件で良好な分離が得られる(図1)。
  2. 従来のイオン交換カラムと比較して、AsAとDHAの分離係数(α)は1.07から1.26に改善する。分析時間も10分から4分に短縮される(図1、表1)。
  3. 改良法ではカラーピーマンのビタミンC含量を再現性良く分析できる(図2)。
  4. 希釈されたAsAおよびDHAの標準液を用いて検出限界を検討した結果、AsAは3.7μg/L、DHAは13.6μg/Lであり、野菜全般のビタミンC分析法として十分な感度を有する。
成果の活用面・留意点
  1. 溶離液と反応液は、超音波と減圧を併用して十分に脱気してから用いる。
  2. DHAの標準液は、試薬を溶解して調製するのではなく、AsAを0.1% 2,6-ジクロロインドフェノール溶液によって定量的に酸化して調製すると再現性が良い。
  3. 生鮮試料の調製条件は、試料10gに5.6%メタリン酸溶液90mLを加えてホモジナイズ後、ろ過した上清を分析試料として用い、HPLCには10μLを注入する。
  4. 従来のイオン交換カラムでは、分析数が多くなるにつれてAsAとDHAの分離能の低下が認められるが、ODSカラムの場合には1000検体程度の分析では分離能は低下しない。カラム価格は約1/5である(表1)。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010027315
カテゴリ カラー コスト 低コスト ピーマン その他の野菜

この記事は