タイトル |
各種機能性成分を短時間・効率的に抽出できる給茶機 |
担当機関 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所 |
研究課題名 |
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研究期間 |
2011~2013 |
研究担当者 |
山本(前田)万里
物部真奈美
奥田祐
大菅武
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発行年度 |
2013 |
要約 |
開発した給茶機を用いることより、茶品種、茶葉量、抽出温度、抽出時間を変えることで、目的とする機能性成分(メチル化カテキン、テアニン、エピガロカテキン)を短時間・効率的に抽出できる。
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キーワード |
メチル化カテキン、エピガロカテキン、テアニン、最適抽出条件、茶品種
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背景・ねらい |
茶葉中には、脂質代謝改善作用を有するカテキン類、抗アレルギー作用を有するメチル化カテキン・ストリクチニン、免疫賦活作用を有するエピガロカテキン(EGC)、リラックス効果を有するテアニンなどの茶葉中機能性成分が数多く存在している。それらの機能性成分は、品種、抽出条件により、抽出液への溶出量が異なり、効果的な飲用のためには最適な抽出を行うことが必要とされる。しかし、成分毎に品種、抽出条件を変えるのは煩雑であるので、簡易かつ短時間で効率的に抽出できる装置を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- ホシザキ電機(株)と開発した給茶機(表1、写真1)を用いることより、目的とする3種類の機能性成分(メチル化カテキン、テアニン、エピガロカテキン)をそれぞれの成分の抽出に最適な茶葉量、温度(10、65、94°C)で短時間(20-30秒)に効率的に抽出できる。(表1、写真1)。
- 表1に示すとおり、「べにふうき」緑茶を使用した場合は、94°C、20秒攪拌でメチル化カテキンが1杯あたり18mg抽出できる。「さえみどり」緑茶を使用した場合は、65°C、20秒攪拌でテアニンが一杯あたり20mg抽出できる。「ゆたかみどり」緑茶を使用した場合は、10°C、30秒攪拌で一杯あたりEGCが39mg、エピガロカテキンガレート(EGCG)が16mg (EGC/EGCG= 2.5)(免疫活性化作用にはEGC含有量とともにEGC/EGCG比2以上が必要)抽出できる。それぞれ健康機能性が報告されている機能性成分量(約半日量)を短時間に抽出できる。
- 茶葉量(0.2~2g)、抽出温度(10°C以下、50~94°C)、攪拌時間(0~40秒)は可変なので、茶品種と抽出条件を選ぶことにより例示した機能性成分以外の成分(アントシアニンやストリクチニン等)も効率的に抽出することが可能である。また、事業所等に設置して連続飲用することで、健康維持増進に寄与する。
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成果の活用面・留意点 |
- 普及対象:事業所、自治体、病院、調剤薬局、レストラン、教育機関
- 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:全国・販売予約数:20台
- その他: 目的とする機能性成分を変えることも可能である。
茶葉中成分の健康機能性に関する成果情報: http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/vegetea/2008/vegetea08-08.html http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/vegetea/2009/vegetea09-34.html http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/nfri/2012/310c0_01_03.html
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URL |
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010027309 |
カテゴリ |
機能性
機能性成分
茶
品種
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