田んぼでフナ、タモロコ、モツゴの放流用種苗を生産する方法

タイトル 田んぼでフナ、タモロコ、モツゴの放流用種苗を生産する方法
担当機関 埼玉県農林総合研究センター
研究課題名
研究期間 2010~2012
研究担当者 大友芳成
渡辺俊朗
来間明子
発行年度 2013
要約 田植え後の除草剤散布から約10日後に、水田に3魚種の親魚を放流して自然産卵させた。約50日後の中干しまでの10a当たりの稚魚の平均生産量はフナ17,884尾、タモロコ5,762尾、モツゴ11,045尾、平均回収(流下)率はフナ50.8%、タモロコ45.1%、モツゴ69.1%であり、水田で放流用種苗を生産できることが明らかになった。
背景・ねらい フナ、タモロコ、モツゴは放流用種苗の入手が困難であり、効果的な増殖手法も確立されていない。そこで、これらの魚種の放流用の種苗を確保するため、慣行農法の水田(初夏に中干しをする一般的な田んぼ)を活用した、種苗生産方法の開発に取り組んだ。
成果の内容・特徴 面積約10aの水田3面において、除草剤散布の約10日後に、産卵親魚の放流と産卵用の魚巣の設置を行った。魚巣として、フナ、タモロコでは市販の人工魚巣、モツゴでは塩ビパイプを使用した(図1)。

 給餌を行わず、水田内のプランクトンや藻類といった餌料生物のみで稚魚を飼育した。

 田植え後約50日の中干し時に、落水で流下する稚魚を網で受けて回収した(図2)。その結果、10a当たりの生産尾数は、フナ10,704~23,325尾、タモロコ2,895~8,629尾、モツゴ2,991~26,781尾であった(表1)。また、回収率は、フナ26.7~73.0%、タモロコ29.1~61.0%、モツゴ65.5~74.5%であった(表2)。

 慣行水田の一般的な稲作管理がなされていれば、フナ、タモロコ、モツゴの産卵・ふ化が可能であり、これらの魚の種苗を生産できることが明らかになった。
成果の活用面・留意点 水田の水深が5~10cmあれば、産卵用の魚巣の設置にあたっては深みなどを作る必要はないが、産卵親魚が鳥に食われることが想定される地域では、魚巣を設置した場所の周辺に防鳥網を張るなどの対策が必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010027124
カテゴリ 除草剤 水田

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