放射性物質を含む作物残さ・雑草、枝葉等の安定・減容化技術

タイトル 放射性物質を含む作物残さ・雑草、枝葉等の安定・減容化技術
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター
研究課題名
研究期間 2011~2012
研究担当者 薬師堂謙一
竹倉憲弘
重田一人
小林有一
飯島 渡
塚本隆行
吉田貴紘
久保島吉貴
藤本清彦
発行年度 2012
要約 放射性物質を含む稲わら等作物残さや、雑草、枝葉等を荒破砕→乾燥→粉砕→混合→成型処理により元の容積の1/5-1/10に減容化し、放射性セシウム濃度8,000Bq/kg以下、水分15%以下で安定的に貯蔵保管できる処理技術。
キーワード 除染物、減容化、ペレット、成型処理、固形燃料
背景・ねらい 東京電力福島第一原発事故により汚染された農地等の除染作業が各地で行われている。除染に伴い発生する作物残さ、雑草、枝葉等は、そのままフレキシブルコンテナバッグ(以下フレコンバッグ)に保管すると、腐敗して崩れるため2段積みしかできないため多量の保管容積が必要などの問題がある。このため、これらの除染廃棄物について、乾燥した円筒状のペレットに成型処理することにより減容化し、安定的に保管できる処理技術を開発し、運転条件、設計仕様を明らかにする。また、枝葉等の放射性物質濃度の高い材料については、他の濃度の低い材料と混合処理し、放射性セシウム濃度8,000Bq/kg以下の一般管理できる濃度に混合処理する。
成果の内容・特徴
  1. 稲わら等の作物残さ、雑草類はそのままでは処理できないため、前処理として酪農家が使用している横軸カッティングミキサーで5cm以下の長さに細断する。枝葉は粉砕刃付きのチッパーにより破砕する(図1)。
  2. 前処理された原料は、ロータリーキルン乾燥機により20%以下の水分まで乾燥処理する。乾燥機への熱風の吹き込み温度は250~430℃で、送風方向は併流方式、排気温度70℃以上で排気湿度50%以下になるよう風量制御を行う。詰まりやすい発酵稲わらでも均一に乾燥するため2種類以上の曲げ角度の異なる攪拌板を組み合わせ、キルン中央部には遮風円筒を設置する。
  3. 乾燥した材料は、プレート板式ハンマーミルにより粒径3mm以下に粉砕する。繊維系材料はかさ密度が低く粉砕能力が低下するため、下網には抵抗をかけるための角棒を複数溶接する。
  4. 乾燥・粉砕材料は放射性物質濃度を基に8,000Bq/kg以下になるよう、平型混合機等で混合・水分調整を行い、ローラー・ディスクダイ式成型機によりペレットに成型処理し、15%以下の水分まで乾燥しフレコンバッグで屋内保管する。成型盤孔径はφ8mmで有効板厚24mm、成型適正水分はわら類で約20%、雑草類で15%程度である。成型処理によりかさ密度は500kg/m3以上になり、1/5-1/10の容積に減容化できる。
  5. 作業者等への内部被曝を低減するため、乾燥工程まではサイクロンで、粉砕機以降はサイクロン+バグフィルターにより除塵する。
  6. 試験結果を基に、原料水分40%での処理能力400、800、1,200kg/hのプラントの試算を行った結果(表1)、設備価格はそれぞれ、約1.0、1.15、1.3億円程度と想定される。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:除染作業を実施している地方公共団体等
  2. 普及予定地域・普及台数等:放射性物質の影響を受けた市町村
  3. その他:2013年度に1プラント設置予定。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010026741
カテゴリ 乾燥 雑草 シカ 乳牛

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