数種畑雑草種子の発芽は短期湛水処理により斉一化する

タイトル 数種畑雑草種子の発芽は短期湛水処理により斉一化する
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター
研究課題名
研究期間 2010~2012
研究担当者 中谷敬子
澁谷知子
三浦重典
発行年度 2012
要約 短期の湛水処理によりオオイヌタデとアメリカセンダングサの種子は発芽速度が上昇し、シロザ種子は発芽速度の上昇に加え、休眠覚醒が進み発芽種子割合が増加する。これにより、これら雑草種子の発芽は短期湛水処理により斉一化する。
キーワード 短期湛水処理、シロザ、オオイヌタデ、アメリカセンダングサ、発芽促進
背景・ねらい 生産コストの低減や環境負荷軽減の観点から、総合的な除草体系の構築が求められている。ダイズ播種前に3~5日間の短期間、地表面が水没する程度の湛水処理を行うことによって雑草の出芽を前進・斉一化させ、効率的に防除することによって、ダイズ栽培期間の雑草発生量を減少させる除草法が試行されている(IWMマニュアル)。本除草法の効果を安定させるため、雑草種子の発芽特性に及ぼす短期湛水処理の影響を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. シロザ、オオイヌタデ、アメリカセンダングサの種子は、休眠覚醒が不十分な場合、3~21日間の短期湛水処理により発芽力が向上し、置床後5日目の累積発芽率が3草種ともに50%以上上昇する(図1)。
  2. 短期湛水処理は、シロザ種子について休眠覚醒効果を有し、湛水期間の増加にともない休眠種子の割合が減少し、発芽種子の割合が最大で約50%増加する(図2)。
  3. 供試3草種の休眠覚醒が不十分な種子は3~21日間の短期湛水処理により発芽速度が上昇し、平均発芽日数(GD=Σ(Xi×i)/ΣXi (i:置床後日数、Xi:i日目の発芽種子数)がシロザでは8日、オオイヌタデでは6日、アメリカセンダングサでは11日程度短縮される(図3)。
  4. 供試3草種の休眠覚醒が不十分な種子は、3~21日間の短期湛水処理により発芽が斉一化し、発芽不斉一性(GU=(Σ(Xi(GD-i)2)/(ΣXi-1))1/2 )が低下する(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. ダイズ播種前の短期湛水処理によって供試草種の出芽を促進させ、作付け前に防除することで、ダイズ栽培期間の雑草発生量低減が期待できる。
  2. 圃場条件で湛水処理後の温度が発芽適温でない場合には、雑草種子は環境休眠状態となるため、出芽は促進されない。湛水処理後の気象条件と圃場における出芽数との関係をさらに検討する必要がある。
  3. 短期湛水処理は土壌水分を一時的に高めるため、湿潤条件が雑草種子の休眠覚醒,発芽速度および斉一性に影響する可能性もある。短期湛水後の土壌水分の推移と雑草の出芽との関係についても検討する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010026727
カテゴリ コスト 雑草 除草 大豆 播種 防除

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