高水分バイオマスを加水材として利用した高品質豚ぷん堆肥製造技術

タイトル 高水分バイオマスを加水材として利用した高品質豚ぷん堆肥製造技術
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究課題名
研究期間 2009~2011
研究担当者 田中章浩
黒田和孝
発行年度 2011
要約 豚ぷんの堆肥化において、材料の過乾燥を防止するために切返し時に高水分のシークワーサージュース滓やパインアップル茎葉を混合することで、CN比が6ポイント低く全窒素濃度が約1%高い堆肥生産ができる。
キーワード 南西諸島、豚ぷん、堆肥化、シークワーサージュース滓、パインアップル茎葉
背景・ねらい 南西諸島においては地域バイオマスの循環利用を推進し安価な有機質肥料を、サトウキビ生産者等へ供給することが求められている。沖縄県全域における潜在的NPK必要量は窒素(N)5,511t/年、リン酸(P2O5)4,311t/年、カリ(K2O)3,564t/年と推定される。また、沖縄県全体の潜在的堆肥必要量は590,142t/年(サトウキビを除くと123,070t/年)であるが、堆肥副資材が31,454t/年不足するため潜在的牛糞堆肥生産量は307,580t/年と低い。そこで、副資材の使用量を抑えた豚ぷん戻し堆肥方式において、高水分・未利用バイオマスであるシ―クワサージュース滓およびパインアップル茎葉を加水材料として利用する、地域有機資源活用型の高品質豚ぷん堆肥生産技術を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 強制通気方式で豚ぷん(含水率67.6%)を乾燥パインアップル茎葉(7.4%)と戻し堆肥(19.5%)でかさ密度600kg/m3に調整した材料、豚ぷんをオガクズ(11.4%)でかさ密度650kg/m3に調整した材料を堆肥化した場合に、材料含水率が10~20%/週の低下が認められることから、毎週切返し時に加水する必要がある(図1、図2)。
  2. 高水分・未利用バイオマスのシークワーサージュース滓(含水率82.5%)またはパインアップル茎葉(85.0%)を1、2週目切返し時に加水材として利用する場合には、週毎に初期体積当たり約120kg/m3程度混合する必要がある(図1、図2)。
  3. 有機物分解率はオガクズ豚ぷん堆肥の63%に対して、戻し堆肥方式のシークワーサージュース滓添加堆肥が53%、パインアップル茎葉添加堆肥が52%と低くなる。しかし、一次発酵終了時の堆肥CN比はオガクズ豚ぷん堆肥17.4に対して、各々11.3、12.0と、施用当初から窒素放出が期待できる堆肥となる(表1)。
  4. 堆肥化材料の乾物重当たりの初期全N濃度がオガクズ豚ぷん堆肥3.0%DM、シークワーサージュース滓添加堆肥3.7%DM、パインアップル茎葉添加堆肥3.7%DMであるのに対して、完成堆肥の全N濃度は各々2.3%DM、3.3%DM、3.0%DMとなる(表1、図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 豚ぷんおよび鶏ふんなど堆肥化過程で過乾燥になる材料の堆肥化に利用できる。
  2. パイナップル茎葉の収穫の際、土壌等の異物が混入しない様に留意する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010026626
カテゴリ 乾燥 さとうきび パイナップル

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