酪農の経営改善に貢献する泌乳持続性の高い乳用牛への改良

タイトル 酪農の経営改善に貢献する泌乳持続性の高い乳用牛への改良
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター
研究課題名
研究期間 2005~2009
研究担当者 武田尚人
久保田哲史
萩谷功一
山崎武志
中島恵一
佐分淳一
宮本明夫
川島千帆
笹井洋二
富樫研治
発行年度 2011
要約 新たに開発した雌牛の泌乳持続性を表す指標(分娩後240日目と60日目の乳量の差)の活用により、乳房炎発生の抑制と長命性が改良できる。公表した泌乳持続性に関する種雄牛の遺伝的能力は視覚的にわかりやすく、全国の酪農経営で利用できる。
キーワード 泌乳持続性、泌乳曲線
背景・ねらい 乳牛の疾病を減らすことは酪農経営における収益性の向上のための重要な要素である。雌牛の泌乳前期におけるピーク乳量の増加は栄養不足等を招くことがあり、そのストレスが疾病等の原因となっている可能性がある。したがって、ピーク乳量の緩和と泌乳持続性の改良により、疾病を減少させる可能性を明らかにするとともに、酪農経営における収益性改善への効果を調査する。さらに、泌乳持続性に関する遺伝的能力をわかりやすく表示する方法を開発し、全国の酪農経営が泌乳持続性を遺伝的に改良できる指標を示す。
成果の内容・特徴
  1. 開発した指標は分娩後240日目の乳量と60日目の乳量の差によって泌乳持続性を示すものである。泌乳持続性が高い種雄牛を選択的に交配させることにより、雌牛の泌乳曲線を遺伝的に平準化できる(図1)。
  2. 泌乳持続性が高い乳牛は治療費、廃乳代金が低く、収益性に優れている(表1)。
  3. 泌乳持続性は体細胞スコアおよび長命性(在群期間)との間にそれぞれ-0.13、0.13の遺伝相関がある。泌乳持続性を遺伝的に改良することにより、乳房炎の指標である体細胞数が低下し、長命性が向上する(表2)。
  4. 泌乳持続性に関する種雄牛の遺伝的能力について、視覚的にわかりやすい表示法を開発し、全国の酪農経営で利用可能である(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象 高泌乳牛による安定生産を目指す全国の酪農経営および家畜人工授精事業体、人工授精師、普及員等
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等 全国
  3. その他 泌乳持続性に関する遺伝的能力評価値は、種雄牛について2008年11月、雌牛について2010年8月から公表され、全国で利用されている。

公表先

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010026570
カテゴリ 経営管理 乳牛

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