発酵リキッド飼料へのチョコレート添加は肥育豚の脂肪色の明度を高める

タイトル 発酵リキッド飼料へのチョコレート添加は肥育豚の脂肪色の明度を高める
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所
研究課題名
研究期間 2009~2010
研究担当者 芦原 茜
大森英之
田島 清
佐々木啓介
本山三知代
川島知之
発行年度 2011
要約 肥育後期豚へのチョコレート給与により、色の明るい脂肪の豚肉を作出できる。チョコレートにはアルカロイドであるテオブロミンが含まれるため、給与量に注意する必要はあるが、豚の飼料資源として有効活用できる。
キーワード 肥育豚、チョコレート、発酵リキッド飼料
背景・ねらい 飼料自給率向上のため、食品残さの飼料化が進められている。食品残さを利用した発酵リキッド飼料を肥育豚に給与すると、配合飼料を給与した豚と遜色ない豚肉生産可能であることが報告されている。一方で、飼料化が進まない食品残さも多く存在し、その1つにチョコレートがある。チョコレートは、生産量の約1~2%発生し、現在はセメント熱源や肥料化に利用されてはいるが、熱に弱く、粉末化して乾燥飼料に混合するのが困難である。しかし、チョコレートは飽和脂肪酸を多く含む脂肪質であり保存性が良いことに加え、カカオマスに含まれるポリフェノールによる抗酸化能が期待できる。以上から、発酵リキッド飼料にチョコレートを添加した飼料を肥育豚に給与し、肉質に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし、添加する脂質の脂肪酸組成の違いが肉質の及ぼす影響を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 発酵リキッド飼料を給与した対照区、発酵リキッド飼料に外づけで5%の粗脂肪含量となるように12.2%のチョコレートを添加するチョコレート区、チョコレート区の粗脂肪含量と同量の大豆油を添加する大豆油区の3区を設けて、体重67kgから110kgまで肥育試験を行う。飼料組成は表1に示す。
  2. 処理区間で増体や飼料摂取量および飼料要求率に差は認められない(表2)。筋間脂肪および背脂肪内層のL*値は、チョコレート区が対照区および大豆油区より高い値(P<0.05)を示す(表3)。チョコレートを給与した場合、発育は対照区と差がなく、対照区より脂肪色の明度が高い豚肉が作出できる。
  3. チョコレート区の背脂肪内層の脂肪酸組成は対照区と同じ傾向を示し、ヨウ素価は、大豆油区がチョコレート区および対照区より高い値(P<0.05)を示す(表3)。ヨウ素価は不飽和度を示すが、大豆油区はチョコレート区より高い値(P<0.05)を示したがチョコレート区は対照区と同程度ある。
  4. チオバルビツール酸反応物(TBARS)は脂質過酸化物の指標であるが、チョコレート区の血清中TBARSが対照区より低い値(P<0.05)を示す(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. チョコレートは肥育豚の飼料資源として有用である。
  2. カカオにはアルカロイドであるテオブロミンが含まれるため、カカオ含量の高いチョコレートを豚に給与する場合は、1日テオブロミン摂取量が体重1kgあたり24mg以下になるよう注意する必要がある。尚、本実験におけるチョコレート区のテオブロミン摂取量は体重1kgあたり6.5mgである。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010026429
カテゴリ 乾燥 大豆

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