日向灘における主要浮魚類の漁場形成要因の把握

タイトル 日向灘における主要浮魚類の漁場形成要因の把握
担当機関 宮崎県水産試験場
研究課題名
研究期間 2007~2011
研究担当者 福田博文
発行年度 2012
要約
  1. 中型まき網船の操業日誌解析により、2000年代後半からの主要来遊資源について、魚群性状毎に漁場形成位置の特性を整理した。
  2. 日別の漁況変動イベントの71%が、海況変動(黒潮流路変動、南下流発生)に伴うものと考えられた。
背景・ねらい まき網漁業の重要資源である主要浮魚類については、資源生態研究に基づく漁況予測精度の向上により、中長期的な来遊予測が可能となったが、これを活用した効率的操業や計画的漁業経営につなげるため、予測魚群毎の漁場特性把握や海況と漁場形成の関係を検討した。
成果の内容・特徴
  1. 2007年2月~2011年12月の中型まき網船(網船15t以上)11統の操業日誌を整理した。漁獲動向が変化した2000年代後半からの主要来遊資源を魚群性状毎に分類(表1)し、漁場位置別年平均漁獲量以上となる好漁場を解析に用いた。その結果、魚群性状毎に漁場水深(図1)や緯度方向の漁場位置(図2)の違いが確認され、現在の資源状況における漁場特性が整理された。この資料を基に、来遊が予測される魚群毎に主要探索域を絞り込むことが可能である。
  2. 日向灘南部と足摺岬沖の浮魚礁観測流速値を用いて、黒潮の流去パターンを強接岸~強離岸の5つに分類し、変動日(変動後3日以上継続、図3●)を特定した。また、日向灘北中部の浮魚礁観測値から南下流の発生日(黒潮変動翌日から5日以内で3日以上持続、離岸時7日以上持続、図3◆)を整理した。この海況変動との関係を見るため、日別漁獲量の前日差(+)が年平均日別漁獲量以上の日を漁況変動日(図3◎)とした。黒潮変動翌日から5日以内、南下流発生から2日以内に発生した漁況変動を海況変動に伴うものと定義し、漁休止も考慮し変動翌日から6日以内の漁場変化がない漁況変動も持続性があるものとして算入した結果、図4のとおり、漁況変動の71%(120/170回)が海況変動に伴うものとして整理された。このことから、漁況予測及び魚群毎の漁場特性に基づき、海況変動情報を参照しながら操業することにより、効率的な漁業経営が行うことが可能となる。
成果の活用面・留意点 本研究は2000年代後半の資源状況と来遊特性をベースとしたものであり、引き続き資源状況の変化をモニタリングしていく必要がある。また、漁場形成と海洋構造の関係を解明するため、高精度海況情報を取得するための技術開発を進める必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010026265
カテゴリ 経営管理 モニタリング

この記事は