有明海・八代海赤潮情報システムの開発およびデータ公表について

タイトル 有明海・八代海赤潮情報システムの開発およびデータ公表について
担当機関 (独)水産総合研究センター 西海区水産研究所
研究課題名
研究期間 2010~2011
研究担当者 木元克則
発行年度 2011
要約 有明海・八代海におけるシャトネラ等赤潮の分布調査の結果を一元的に管理・公表することを目的に、関係機関と連携して取り組みを開始した。その特徴は調査した結果を直接入力することで、有害プランクトンの分布状況が即時、地図上と表に明示されることである。これにより、漁業現場から強い要望のあった「結果の速報性」が提供出来ると共に、迅速な漁業被害軽減への取り組みが可能となった。
背景・ねらい 有明海・八代海では平成21年、22年と連続してシャトネラ赤潮が発生し、2年間の累計で80億円を超える漁業被害が生じた。広域かつ同時多発的に発生する有害赤潮は、対象となる海域全体をモニタリングし、データを共有する体制が求められる。しかし、これまで有害赤潮を引き起こすプランクトンの観測は、基本的に各県および関係機関が担当する海域で実施し、データを公表しており、有明海・八代海の全域で赤潮の分布や短期的な動態を一元的に把握できるシステムは構築されていなかった。また、海流や風等によりごく短時間で水平・鉛直の分布状況が大きく変化する赤潮に対応して漁業被害を軽減するには、「現状」をできるだけ正確に、より速く現場へ伝達することが求められてきた。そこで、平成22年度に西海区水産研究所では、複数機関が収集した有明海・八代海および橘湾の有害赤潮広域観測データを一元的に集約・管理し、即時公表できるシステムの開発に着手した。完成した同システムは平成23年5月27日から有明海・八代海の関係8機関と連携して運用およびデータの公開を開始した。
成果の内容・特徴
  1. 福岡県水産海洋技術センター有明海研究所、佐賀県有明水産振興センター、長崎県総合水産試験場、熊本県水産研究センター、鹿児島県水産技術開発センター、天草市水産研究センター、熊本県海水養殖漁業協同組合、東町漁業協同組合および西海区水産研究所が連携、協力してシャトネラ等有害赤潮プランクトンの調査データを集約し、公表出来る体制を構築した。
  2. パソコンから、観測項目を入力することにより、対象海域における有害赤潮プランクトンの分布状況がデータベースに自動的に追加される。
  3. 入力・集約されたデータは、即時インターネット配信され、西海区水産研究所のHP上(http://www.chattonella.jp/)並びに携帯サイト(http://www.chattonella.jp/m/)で一般に公開される。
  4. HPでは現在および過去のプランクトン分布状況が地図上と表に表示される。また、携帯サイトには同様の事項が数値として示される。
成果の活用面・留意点
  1. 有明海・八代海および橘湾における有害赤潮プランクトンの分布状況が海洋環境データと共に構築されることにより、赤潮の発生および終息の機序解明に資する研究資源が得られると共に、赤潮の動態予測について基礎データが収集できる。
  2. 関係機関へ広域の情報が即時的に公表されることにより、迅速な漁業被害軽減対策の対応が可能となると共に注意喚起が周知される。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010026202
カテゴリ 環境データ データベース モニタリング

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