直売所と連携して観光農園に取り組むブドウ産地の活性化モデル

タイトル 直売所と連携して観光農園に取り組むブドウ産地の活性化モデル
担当機関 岡山農総セ農試
研究課題名
研究期間 2005~2007
研究担当者
発行年度 2008
要約
ブドウ産地において、観光農園の開設に関心を寄せる生産者がJA生産部会内に観光部を組織化し、直売所と連携することで、系統出荷を維持しながら地産地消を推進する産地活性化モデルを作成した。
キーワード 観光農園、産地活性化、果樹、直売所、系統出荷
背景・ねらい
岡山県のブドウ産地は、系統出荷が主体であり、出荷体制を維持するため、JAや生産部会の多くは生産者が個人で観光農園を運営することに否定的である。一方で、観光農園の開設に関心を持つ青年農業者や、地産地消を推進したいJAが存在している。そこで、系統出荷と観光農園を両立させている県外オウトウ産地の事例を基に、系統出荷体制を維持しながらも、生産者が観光農園に取り組みやすく、地産地消の推進に結びつけられる産地活性化モデルを作成する
成果の内容・特徴
  1. 本モデルでは、観光農園に取り組みたい生産者が生産部会内に観光部を結成し、道の駅等の大型直売所と連携しながら観光農園を運営することで、産地の活性化を図ることを想定している。モデルの内容は以下のとおりである(図1、表1)。
    (1)観光部の生産者は交通の便が良い一部の園地を観光専用園に設定し、それ以外の園地産品は系統出荷することで、JAや生産部会から結成の合意を得やすい環境を整える。観光専用園では観光に適した品種や栽培方法を導入し、駐車スペースと簡易トイレを設置する。そして、直売所から割り振られた日に利用客を受け入れ、ブドウ狩りの接客、量り売り等を行う。直売所へのブドウの出荷は原則JAを通すが、観光専用園の余剰分に限り直接直売所へ出荷できることとする。
    (2)直売所は、観光農園の窓口としての機能を担い、利用客の受付や、園地への案内、利用料の徴収とともに、宣伝・広告、観光業者への営業活動等を行う。観光部と協議しながら、観光部の生産者に利用客の受け入れ日を割り振る。また、利用料から事務手数料(直売所の販売手数料と同等以上)を差し引き、観光部の生産者に支払う。さらに、消費者の多様なニーズに対応するため、直売所での食事や土産用のブドウ・加工品等をセットにした複数のブドウ狩りコースを設定する。
  2. 本モデルの特徴は以下のとおりである(表1)。
    (1)直売所との連携によって、観光農園運営の課題となる宣伝・広告や付帯施設の設置等の生産者負担を小さくすることで、観光農園の取り組みが容易になる。
    (2)ブドウ産地では来店者の増加による直売所の売上拡大や地産地消の推進のほか、産地PRの促進にもつながる。
成果の活用面・留意点
  1. 観光農園の設立に関心を寄せる生産者に対して、普及指導センターが助言する際に活用できる。
  2. 本モデルの成立には、県や市町村、観光協会、商工会議所が宣伝・広告と観光部の生産者を対象とした研修への支援を、JAが観光部の活動や生産者の勧誘への支援を行い、産地での観光農園に取り組む環境を整えることが重要である(表1)。
  3. このモデルはブドウ産地で観光農園を円滑に立ち上げるためのモデルであり、長期的な運営にあたっては、成果(利益)の分配などを別途検討する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010025769
カテゴリ おうとう 加工 出荷調整 品種 ぶどう

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