窒素付加牛ふん堆肥ペレットの施用に伴う一酸化二窒素の発生

タイトル 窒素付加牛ふん堆肥ペレットの施用に伴う一酸化二窒素の発生
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究課題名
研究期間 2006~2010
研究担当者 山根 剛
脇山恭行
荒川祐介
久保寺秀夫
発行年度 2010
要約 窒素付加牛ふん堆肥ペレットの施用に伴う一酸化二窒素の発生は、窒素施用量あたりで、バラ状堆肥よりは高いものの、非窒素付加堆肥ペレットより少ない。特に施用後の一酸化二窒素発生ピークが低減する。
キーワード 一酸化二窒素、堆肥ペレット、窒素付加堆肥、牛ふん堆肥
背景・ねらい 窒素付加堆肥は、堆肥脱臭システムの副産物であり、通常の堆肥より窒素含有率、特に無機態窒素含有率が高く、速効性の窒素成分に富む有機質資材として利用する研究が進められている(平成21年度九州沖縄農業研究 研究成果情報)。また、堆肥のペレット化は、堆肥の広域流通の促進や取扱性の改善などの利点から、普及が進められている技術である。一方、温室効果ガスの一つである一酸化二窒素(亜酸化窒素)は堆肥の施用によって発生することが明らかとなっている。そこで、堆肥脱臭に伴う堆肥への窒素成分の付加や堆肥のペレット化が、堆肥施用後の一酸化二窒素の発生に対し、どのような影響を及ぼすかについて明らかにすることを目的とする。
成果の内容・特徴
  1. 飼料用トウモロコシ畑における、窒素付加堆肥ペレット区の一酸化二窒素発生率(全窒素施用量に対し一酸化二窒素として発生した窒素量の割合)は、バラ状区(窒素付加および非窒素付加)よりは高いものの、非窒素付加堆肥ペレット区よりも低い(表1)。
  2. 施用1~10日後に全ての処理区で一酸化二窒素発生ピークが確認され、特に非窒素付加堆肥ペレット区で著しく高い(図1)。
  3. 発生ピーク時の一酸化二窒素ガスフラックスは、窒素付加堆肥ペレット区では、非窒素付加堆肥ペレット区の2~10%で、バラ状区(窒素付加および非窒素付加)と同程度である(図1)。
  4. 同一の堆肥場で同時期に製造された堆肥について室内試験で比較した結果、窒素付加堆肥ペレットの一酸化二窒素発生率は、非窒素付加堆肥ペレットの値以下であり、堆肥間の値のばらつきも小さい(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 試験圃場および室内試験の供試土壌はいずれも多腐植質厚層黒ボク土である。
  2. 本試験で用いた堆肥は、乳牛ふんを原料としている。また、窒素付加堆肥は完熟堆肥に堆肥化1~2週目の臭気を約3ヶ月間、通気・吸着することにより製造される。
  3. 今後、堆肥施用に伴う温室効果ガス発生低減技術開発につながる基礎的知見として活用できる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010025591
カテゴリ 飼料用作物 とうもろこし 乳牛 ばら

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