カワラナデシコとの種間交雑によるカーネーションの早生・多収化

タイトル カワラナデシコとの種間交雑によるカーネーションの早生・多収化
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 花き研究所
研究課題名
研究期間 2004~2010
研究担当者 小野崎 隆
八木雅史
藤田祐一
棚瀬幸司
発行年度 2010
要約 カワラナデシコの育種素材としての利用は、早生化に有効である。花持ち性の優れるカーネーション系統を片親に用いた交配と選抜を繰り返すことにより、早生で生産性が高く、かつ花持ち性の優れる系統を獲得できる。
キーワード カーネーション、生産性、早生、花持ち性、カワラナデシコ
背景・ねらい 輸入カーネーションに対抗する上で、早生、高生産性、優れた花持ち性等の高付加価値を有する新品種の開発が望まれている。そこで、早生のカワラナデシコと花持ち性の優れるカーネーション系統を用いて種間交雑や戻し交雑を行い、早生で生産性が高く、かつ花持ち性の優れるカーネーション育種素材の開発を行う。
成果の内容・特徴
  1. カーネーションとカワラナデシコとの種間交雑和合性は低いが、通常の交配により種間雑種が得られ(図1)、戻し交雑後代の獲得も容易である。
  2. 実生集団の平均花持ち日数は、F1世代では7.0日であり、BC1、BC2世代では花持ち日数の変異が大きく拡大し、BC1世代では8.7日、BC2世代では14.7日へと2世代で7.7日の増加を示す(図2)。カワラナデシコのような花持ち性の劣る育種素材を利用する場合でも、花持ち性の優れるカーネーション系統を片親に用いて複数回の交配と選抜を行えば、花持ち性の大幅な向上が可能である。
  3. カワラナデシコの育種素材としての利用は早生化に有効である。挿し芽苗定植からの平均到花日数は、交配親カーネーションの146~228日に対し、カワラナデシコでは63日である。選抜系統における平均到花日数は、F1選抜系統では65~84日、BC1選抜系統では68~86日と早生を示す。BC2選抜系統では、150日の系統6KA39-39を除き、81~109日と早生を示す(図3)。
  4. F1、BC1、BC2選抜系統の平均1株当たり収穫本数は、それぞれ12.7本/株、12.5本/株、6.7本/株である。一方、交配親カーネーション8系統の平均1株当たり収穫本数は、3.0本/株である(図4)。
  5. 以上のように、カワラナデシコを利用したカーネーション育種の可能性が示され、花持ち性の優れるカーネーションの戻し交雑により、早生で生産性が高く、かつ花持ち性の優れる系統を獲得できる(図3、図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 戻し交雑に用いるカーネーションについても、早生で生産性に優れる系統を選定して交配することで、さらに早生・多収化できると考えられる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010025239
カテゴリ 育種 カーネーション 高付加価値 栽培技術 新品種 なでしこ

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