TDR計を用いた枝内水分測定によるウンシュウミカンの水分ストレス診断

タイトル TDR計を用いた枝内水分測定によるウンシュウミカンの水分ストレス診断
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所
研究課題名
研究期間 2005~2009
研究担当者 岩崎光徳
深町 浩
佐藤景子
今井 篤
野中圭介
平岡潔志
奥田 均
発行年度 2010
要約 TDR計を用いた枝内水分測定は、温度補正を行い枝内水分の基準点を設定することで、7~9月の水分ストレスの変化を精度良く推定できる。
キーワード TDR、カンキツ、水分ストレス、葉内最大水ポテンシャル
背景・ねらい カンキツ類は、水分ストレスを付与することで、果実品質が向上することから、水分ストレス状態を簡易に診断できる技術の開発は重要である。そこで、TDR計(Time domain reflectometry)を用いた水分ストレス診断技術を開発する。また、同法による測定精度を高めるため、温度補正式を作成し、さらに水分ストレスの変化を精度良く推定できる方法に改良する。同法によって得られる値が、研究用の水分ストレス指標として用いられる葉内最大水ポテンシャル(LWP)との相関を明らかにすることにより、その有用性を検証する。
成果の内容・特徴
  1. TDR枝内水分測定法は、カンキツ類の主枝部または主幹部に対し、伸長方向に沿って2本のプローブ(ステンレス平頭釘、♯16×25mm、SUS304)を32mmの間隔で深さ15mmで挿入し、このプローブを介した電気的データより枝内水分を測定する(図1、図2)。
  2. 枝内温度とTDR計の測定値は、相関が高く、また、枝部周辺気温を用いて枝内温度を推定することで簡便で精度の高い補正式が作成される(図3)。また、年間の枝内水分が最も高いピーク期(土壌が湿潤状態で、最高気温30℃以上の時期を目安とする)の測定値を基準点として、その後の測定値を相対値化する。
  3. ウンシュウミカンにおいて、水分ストレスの異なる樹のLWPと温度補正後TDR相対値(Rrev)の間には、7~9月に高い相関が認められる(図4)。よって、本法はシートマルチ栽培等による水分ストレス付与時期の枝内水分状態を簡便に把握することができる。
成果の活用面・留意点
  1. 本測定法は、カンキツの高品質栽培における水分ストレス診断技術として利用できる。
  2. 年間の枝内水分のピーク期は、気温に依存することから、相対値の基準点は栽培地域の気温によって多少の違いがある。
  3. 本測定法は、日中に測定を行っている。
  4. プローブを半年以上使用する場合、枝の肥大による埋没がみられる。連年測定する場合は、プローブを異なる部位に設置し直したほうが良い。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010025215
カテゴリ 温州みかん 診断技術 その他のかんきつ

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