バイオエタノール生産を目的としたオイルパーム廃棄木からの樹液搾汁システムの開発

タイトル バイオエタノール生産を目的としたオイルパーム廃棄木からの樹液搾汁システムの開発
担当機関 (独)国際農林水産業研究センター
研究課題名
研究期間 2006~2010
研究担当者 村田善則
小杉昭彦
荒井隆益
森 隆
発行年度 2009
要約 オイルパーム廃棄木より効率的に樹液を搾汁するシステムを開発した。本システムは、かつら剥き機(既存機)、シュレッダー(新規開発)、圧搾機(新規開発)により構成され、搾汁率約80%の効率で、1時間に約500kgのオイルパームトランクを処理することができる。
キーワード バイオエタノール、オイルパーム、樹液、搾汁システム
背景・ねらい オイルパームは樹齢と共に果実の生産量が低下するために約25年で一斉に伐採、再植され、その際大量のパーム幹(トランク)が廃棄される。我々は伐採後のパームトランクに、サトウキビに匹敵する糖が熟成により蓄積されることを見出し、パームトランクからの樹液を用いたエタノール生産技術の開発を行っている。これまでパームトランクから樹液を搾汁できる装置はなかった。ここでは、オイルパームトランクより効率よく樹液を搾汁するためのシステムを開発する。
成果の内容・特徴
  1. 搾汁システムは、既存のかつら剥き機、シュレッダー及び圧搾ミルの3つより構成される。パームトランクの樹皮と外層を除いたパーム内層部(パームトランクコア)をシュレッダーにより破砕し、圧搾ミルにて破砕した細裂片からの搾汁を行なう(図1)。
  2. シュレッダーはパームトランクコアを回転させつつ前端より裁断部へ送る部分(図2-1A)と送り込まれたトランクコアを破砕する部分(図2-1B)から構成される。破砕部では受け及び加圧ローラーによりトランクコアは安定して支持され、回転刃により細裂片にまでカットされる。
  3. 圧搾ミルは二連のミル(第一ミルと第二ミル)を有し(図2-2)、各ミルはそれぞれ3本の回転油圧式加圧ロールにより構成される。投入口より供給された細裂片が第一ミルで搾汁され、搾汁された細裂片はネックシュートを通って第二ミルにて再度搾汁される。搾汁液はミル下の収受パンより回収され、搾汁残渣は排出シュートから装置外へ排出される。
  4. サトウキビに比べてオイルパームの繊維が太く短い特徴を有することから、a)太い繊維に対応できるように圧搾ミル加圧ロールのグルーブ溝(縦方向の溝)を大きくし、細裂片の取り込みを向上させた。b)搾汁効率を上げるため加圧ロールのシェブロン溝(横方向の溝)を浅くすることで、細裂片の滑りを少なくした。
  5. トランクコア(直径15-20cm、長さ1.2m)をシュレッダーにて破砕し、圧搾ミルにて細裂片から搾汁したとき、ミルの回転が遅く(第一ミル:2.1rpm、第二ミル:2.4rpm)、ミルの圧力が高いとき(第一ミル:29.5MPa、第二ミル:32.5MPa)、搾汁率は80%であった(表1、実験条件1と2)。圧搾ミルには第一ミルと第二ミルの間に水流ポンプおよびノズルが装備されているため、加水することにより、搾汁率を向上することができる(表1、実験条件3と4)。
成果の活用面・留意点 現在のシュレッダーは、ベニヤ加工後のトランクコア(直径20cm、長さ1.2m)にのみ対応できるが、破砕部をスケールアップすることにより、現在より大きなパームトランクに対応することが可能である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010024977
カテゴリ 加工 さとうきび

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