暖地の原野における除草剤を使わないスーダングラスの不耕起栽培

タイトル 暖地の原野における除草剤を使わないスーダングラスの不耕起栽培
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究課題名
研究期間 2007~2009
研究担当者 加藤直樹
佐藤健次
服部育男
原口暢郎
吉川好文
小荒井晃
久保田哲史
発行年度 2009
要約 ヨシやセイタカアワダチソウが繁茂する原野において前植生を刈払い、5月下旬以降に播種することで、除草剤を使用せずにスーダングラスを不耕起栽培できる。
キーワード スーダングラス、不耕起栽培、雑草防除、耕作放棄地、バイオマス
背景・ねらい バイオマス資源作物の栽培では食料との競合を避けるため、耕作放棄地や原野等での生産が望まれている。また環境への負荷を軽減するため、省力的な栽培方法の確立が必要である。スーダングラスはソルガム類の一種で出穂期には草丈が3mを超える長大型の作物で、主に家畜の飼料として利用されているが、バイオマス資源作物としても有望である。不耕起栽培への適性も高く、密植でき、夏期の高温下で速やかに成長するため、雑草との競合に強く、播種時期を高温期に設定することで耕作放棄地や原野等においても除草剤を使用せずに栽培が可能と考えられる。そこで耕作放棄地や原野等での除草剤を使わないスーダングラスの不耕起栽培技術を開発する。
成果の内容・特徴
  1. スーダングラスを5月下旬に播種すると播種後26日目の被度は約70%であるのに対し、7月中旬の播種では播種後26日目の被度は約90%となり、被陰効果が高い。また雑草の被度は5月下旬播種では播種後52日目に無くなるが、7月中旬播種では40日目に無くなり、播種時の気温が高いほど雑草抑制効果が高い(図1)。
  2. ヨシ、セイタカアワダチソウが優占する河川敷(図2)において刈払いを行い、作溝型の不耕起播種機を用いて条間30cm、播種量6kg/10aで4月下旬、5月下旬、8月上旬に条播すると、収穫時の雑草量は4月区と比較して、5月区で約40%、8月区で約5%と低く、前植生を刈払い、5月下旬以降に播種することで雑草を抑制できる(表1、図2、図3)。
  3. 総乾物収量は出穂前に収穫した4月区は268kg/10a、5月区では659kg/10a、乳熟期まで成長させた8月区では1407kg/10aとなり、前植生の刈払いを行い、5月下旬以降に条間30cm以下でスーダングラスを条播することでヨシ、セイタカアワダチソウ等が繁茂する原野においても除草剤を使用せずにスーダングラスの不耕起栽培が行える(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 暖地の原野、耕作放棄地等でのスーダングラスの不耕起栽培に活用できる。
  2. 原野等で栽培を行う際には、事前に土壌診断を実施し、適切な施肥設計を行う。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010024683
カテゴリ 雑草 除草剤 施肥 ソルガム 土壌診断 播種 不耕起栽培

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