豚丹毒および豚マイコプラズマ肺炎を一度に予防できる経口ワクチン技術の開発

タイトル 豚丹毒および豚マイコプラズマ肺炎を一度に予防できる経口ワクチン技術の開発
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所
研究課題名
研究期間 2008~2009
研究担当者 下地善弘
宗田吉広
小川洋介
大石英司
発行年度 2009
要約 国内で使用されている豚丹毒生ワクチン株に豚マイコプラズマ肺炎病原体の遺伝子を導入し発現させることで、豚丹毒と豚マイコプラズマ肺炎の両方に効果のある経口投与型ワクチンとなる。
キーワード 経口ワクチン、豚丹毒、豚マイコプラズマ肺炎
背景・ねらい 養豚経営の大規模化と集約化に伴い感染症の発生も増加している。家畜感染症の予防にはワクチンの使用が防疫上、最も効果的であり、かつ、最も安価な手段となるが、衛生費の高騰は養豚農家にとって大きな負担となる。そこで、将来の家畜衛生に貢献できる次世代型ワクチンの一つとして、ワクチン接種の手間とコストを減らすことのできる経口投与型のベクターワクチンを開発する。
成果の内容・特徴
  1. 豚マイコプラズマ肺炎を起こす病原体(Mycoplasma hyopneumoniae)が豚の気管支内に付着・定着するために重要とされるP97(付着因子)抗原遺伝子の一部を豚丹毒生ワクチン株に導入することにより、菌体表層にP97抗原の一部を発現する遺伝子組換え豚丹毒菌弱毒株を作製することができる。
  2. この株を入れたミルクを自由摂取させた子豚では、豚丹毒菌強毒株を感染させても臨床症状がまったく見られず、豚丹毒に対する強い防御免疫が誘導される(表1)。
  3. また、この株を入れたミルクを自由摂取させた子豚(図1)では、豚丹毒生ワクチン株を飲ませた比較対照群の豚と比べ、豚マイコプラズマ肺炎病変の肺全体に占める割合が1/4以下に抑えられる(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. ミルクを自由摂取させるだけで2種類の疾病に効果を発揮する、これまで開発されていない豚用のベクターワクチンとして実用化が期待できる。
  2. 豚丹毒菌弱毒株に様々な抗原遺伝子を導入することにより、種々の疾病に対する経口ワクチンが開発できることが期待される。
  3. 今後、遺伝子組換え生菌ワクチンの安全性を評価し、早期の実用化を図る。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010024473
カテゴリ 経営管理 コスト 飼育技術 大規模化

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